アパレル販売員の派遣時給には、自分で計算できる下限がある|3つの数字と、書面で渡される計算根拠

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派遣の時給は自分で計算できる

※この記事に出てくる条文・数字は、e-Gov法令検索と厚生労働省の公開資料(労働者派遣法・同施行規則、職業安定局長通達の本文と別添1/別添3、腰痛予防対策指針、地域別最低賃金の全国一覧)を実際に開いて、そこに書かれている内容だけを使って出しています。求人サイトの相場情報やまとめ記事の数字は使っていません。筆者は元アパレル販売員・元買取査定員で、現在はファッションバイヤー兼古物商として仕入れと買取の仕事をしています。確認日は本文の出典に書きました。

CONCLUSION

派遣の時給には、あなたが面談に行く前から決まっている下限があります。そして、その計算式も入力値も公開されています

労使協定方式なら、時給の下限は「職種別の基準値 × 能力・経験調整指数 × 地域指数」の掛け算です。アパレル販売(職種:販売店員)を東京で計算すると、勤続0年で1,311円。しかもこの3つの数字は、登録のとき・雇い入れのとき・働きはじめてからの3段階で、順番にあなたへ渡される決まりになっています。渡し方まで省令に書いてあります。

先に東京の下限の表を見る
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「時給は交渉次第」ではない部分が、けっこう大きい

アパレルの販売で派遣を探しはじめると、求人票の時給が1,300円だったり1,500円だったりして、その幅が何なのか分からないまま応募することになります。経験を評価してもらえたのか、店の場所がいいのか、それとも派遣会社が違うだけなのか。

そこには交渉で動く部分と、そもそも動かせない部分があります。動かせない部分は法律で決まっていて、しかも計算式が公開されています。まずそこを先に押さえると、残りのどこを見ればいいのかがはっきりします。

派遣で働く人の待遇の決め方は、法律上2つしかありません。

METHOD A

派遣先均等・均衡方式

派遣先に合わせる
  • 就業先の正社員と比べて決める
  • 派遣先が変わると水準も変わる
  • 労働者派遣法30条の3
METHOD B

労使協定方式

全国の統計に合わせる
  • 厚労省が毎年出す額と同等以上にする
  • 派遣先が変わっても水準が動きにくい
  • 労働者派遣法30条の4

この記事が扱うのは右の労使協定方式です。下限の額が具体的な数字で公開されているのは、こちらだけだからです。自分がどちらの方式なのかは、雇い入れのときに文書で明示されます(後述します)。

条文はこうなっています。

派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金の額として厚生労働省令で定めるものと同等以上の賃金の額となるものであること。 ── 労働者派遣法 第30条の4第1項2号イ

「一般の労働者の平均的な賃金の額」がいくらなのかを、厚生労働省の職業安定局長が毎年8月に通達で出します。その額を下回る条件で契約することはできません。ここが、あなたが面談に行く前から決まっている部分です。

販売員だったころ、時給の話は「がんばってくれているので上げました」という形で降りてきていました。上がるのはうれしいのですが、なぜその額なのかは最後まで分かりませんでした。あとから派遣の仕組みを調べてみて、いちばん驚いたのは、下限のほうは自分でも電卓で出せるようになっていたことです。知らなかったのは、隠されていたからではなく、単に見に行っていなかったからでした。

REAL EXPERIENCE — 元アパレル販売員・元買取査定員/現在はバイヤー兼古物商

下限は、3つの数字の掛け算でできている

通達の本文には、計算方法がそのまま書いてあります。

方法:職種別の基準値(①)×能力・経験調整指数(②)×地域指数(③) ── 令和8年度適用 職業安定局長通達 第2の1の(1)
派遣の時給の下限が職種別の基準値と能力・経験調整指数と地域指数の掛け算で決まることと、その3つが登録時・雇入れ時・就業後にどの書面で本人に渡されるかを並べた図

掛け算の結果に1円未満の端数が出たら、切り上げます。切り捨てではありません。ここも通達に書いてあります。

方式労使協定方式
計算①×②×③
端数1円未満は切り上げ
適用中の通達令和8年度

出典:厚生労働省派遣労働者の同一労働同一賃金についてに掲載の局長通達本文(令和8年度適用)第2の1。適用期間は令和8年4月1日から令和9年3月31日まで。2026年9月6日に確認。

では、3つの数字を順番に見ていきます。

① 職種別の基準値 ──「販売店員」がどこに置かれているか

1つめは、職種ごとの基準になる額です。通達の別添1に、職種コード付きで一覧になっています。アパレルの店頭で接客する仕事は、ふつう「販売店員」(職種コード1321)に当てはめられます。

この職種の勤続0年の基準値は1,176円です。東京(地域指数111.4)で計算すると、下限は次のようになります。

勤続の段別添1の額東京(×111.4%)差(前の段から)
0年1,176円1,311円
1年1,338円1,491円+180円
2年1,432円1,596円+105円
3年1,468円1,636円+40円
5年1,571円1,751円+115円
10年1,678円1,870円+119円
20年2,086円2,324円+454円

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出典:局長通達 別添1(令和8年度適用)職種コード1321、別添3(令和8年度適用)東京都111.4。1円未満切り上げで筆者が計算。2026年9月6日に確認。

気づいてほしいのは、この基準値が全職種の中でかなり下のほうにあることです。同じ別添1に載っている他の職種と、東京・0年で並べてみます。

職種基準値(0年)東京の下限販売店員との差
企画事務員1,983円2,210円+899円
その他の営業職業従事者1,494円1,665円+354円
庶務・人事事務員1,468円1,636円+325円
総合事務員1,461円1,628円+317円
営業・販売事務従事者1,421円1,583円+272円
デザイナー1,362円1,518円+207円
その他の商品販売従事者1,353円1,508円+197円
販売店員1,176円1,311円
包装従事者1,010円1,226円最低賃金で下支え−85円

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つまり「販売店員」という職種名は、下限がいちばん低いグループに入っています。同じ店で同じ会社の商品を触っていても、契約書に書かれる職種名が変わるだけで、法律上の床が197円から899円ぶん動きます。

この「職種名で変わる」という話は、それだけで1本の記事になる大きさなので、別に書きました。バックヤード寄りの求人や、店長候補・本社付きの求人を見ている人は、そちらのほうが直接効きます。

② 能力・経験調整指数 ── 上がるのは「段」でだけ

2つめは、経験に応じた掛け率です。0年を100.0として、7つの段しかありません。

0年1年2年3年5年10年20年
令和8年度(適用中)100.0113.8121.8124.8133.6142.7177.4

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ここでよくある勘違いを1つ。この「1年」「3年」というのは、あなたの実際の勤続年数のことではありません。通達には、どの段を当てるかの決め方がこう書かれています。

協定対象派遣労働者の能力及び経験を踏まえつつ、一般の労働者の勤続何年目相当に該当するかを考慮して適切なものを選択し、労使協定に定めること。 ── 令和8年度適用 局長通達 第4の1の(2)

「何年働いたか」ではなく「何年目相当の仕事をしているか」で選ぶ、という書き方です。だから、販売の経験が10年あっても、協定の中で1年目相当の段に置かれていれば、下限は1,491円のままです。逆に、経験が浅くても任される仕事の中身で上の段に置くこともできます。

VERDICT 「経験が長いほど時給が上がる」は、半分だけ本当

段が上がれば確かに上がります。ただし上がるのは連続ではなく段差で、しかも段を選ぶのは労使協定です。年齢や在籍年数が自動で反映されるしくみにはなっていません。

年齢とこの段の関係は、勘違いされやすいところなので別記事で詳しく扱っています。40代に近づいて不安になっている人は、そちらを読んでください。

③ 地域指数 ── 同じ東京でも、店の場所で78円変わる

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。

3つめの数字は、就業先(店舗)がどこにあるかで決まる掛け率です。全国計を100.0として、都道府県ごとに指数が出ています。東京は111.4、大阪107.4、愛知104.4、宮崎86.8。ここまでは、想像どおりだと思います。

問題は、別添3にはもう1枚、ハローワークの管轄地域別の表があることです。そして通達には、こう書いてあります。

派遣先の事業所その他派遣就業の場所の所在地を含む都道府県又はハローワーク別の地域指数を選択し、労使協定に定めること。また、都道府県又はハローワーク別の地域指数のいずれかを選択するかは、基本的には労使の選択に委ねられる(略) ── 令和8年度適用 局長通達 第4の1の(3)

つまり都道府県の指数を使うか、ハローワーク単位の指数を使うかは、派遣会社の労使協定が決めているということです。東京都内のハローワーク別の指数を、販売店員・0年で計算すると、こうなります。

就業場所を管轄するハローワーク地域指数販売店員・0年の下限
新宿114.21,343円
墨田113.61,336円
渋谷112.81,327円
飯田橋112.41,322円
大森/池袋111.81,315円
(東京都として計算した場合)111.41,311円
品川110.91,305円
王子110.41,299円
三鷹110.31,298円
足立110.11,295円
木場109.91,293円
町田109.51,288円
上野108.71,279円
府中108.31,274円
八王子/立川107.81,268円
青梅107.51,265円

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出典:局長通達 別添3(令和8年度適用)「別添3(HW別)」シート。販売店員の基準値1,176円に掛けて1円未満切り上げで筆者が計算。2026年9月6日に確認。

78円東京都内の上下の幅(新宿1,343円と青梅1,265円)
12,480円月160時間で換算した1か月の差
149,760円同じ条件で1年ぶんに換算した差

新宿の店と立川の店では、同じ職種・同じ経験でも、法律上の床が75円ちがいます。1日8時間・月20日(=月160時間)で計算すると1か月で12,000円、1年で144,000円の差です。いちばん上の新宿といちばん下の青梅で比べれば78円で、1年に換算すると149,760円になります。もちろん実際の時給は下限より上で決まりますが、床が違うところから交渉が始まる、ということです。

そして、この表を使うかどうか自体が労使協定で決まります。都道府県の指数(111.4)を選んでいる会社なら、新宿でも青梅でも一律1,311円が下限です。どちらを選んでいるかは、あなたが読める書面に書いてあります。次の章でその話をします。

ひとつ注意です。通達は「賃金を引き下げることを目的として、恣意的に地域指数を使い分けることは、法の趣旨に反するものであり認められない」とはっきり書いています。また、全国計の100.0を使うことも認められていません。都道府県とハローワーク別を1つの協定の中で使い分ける場合は、その理由を協定に書く必要があります。

最低賃金が下限を押し上げるのは、4県だけ

もうひとつ、通達には下支えのルールがあります。計算した結果が最低賃金を下回ってしまったときは、最低賃金の額を基準値(0年)に置き換えてから、あらためて指数を掛けるという決まりです。

「販売店員は下限が低い」と書きましたが、実際に最低賃金のほうが高くなって置き換えが起きるのは、47都道府県のうち4県だけでした。

地域指数計算値(0年)地域別最低賃金置き換え後
青森85.41,005円1,029円1,029円
秋田86.91,022円1,031円1,031円
長崎87.31,027円1,031円1,031円
宮崎86.81,021円1,023円1,023円
島根ちょうど同額87.81,033円1,033円1,033円
東京参考111.41,311円1,226円1,311円

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出典:最低賃金は厚生労働省地域別最低賃金の全国一覧。確認日時点でこのページに掲載されている最新は令和7年度で、東京は1,226円(令和7年10月3日発効)、全国加重平均は1,121円です。最低賃金は毎年秋に改定されるため、読む時期によって変わります。2026年9月6日に確認。

言いかえると、販売店員の下限は、43都道府県では最低賃金より上にあります。東京では85円上です。「最低賃金と同じくらいでしょ」と思って求人を見ていると、そこを見落とします。

来年の4月から、この数字は全部入れ替わる

通達は毎年8月に更新され、翌年4月から適用されます。令和9年度適用ぶんは、すでに公表済みです(令和8年8月28日)。適用は令和9年4月1日から。いま契約するなら令和8年度の数字ですが、更新のタイミングで切り替わります。

項目令和8年度(適用中)令和9年度(2027年4月から)動き
販売店員の基準値(0年)1,176円1,270円+94円
東京都の地域指数111.4110.3−1.1
東京・販売店員・0年の下限1,311円1,401円+90円
能力・経験調整指数(10年)142.7139.8−2.9
一般通勤手当(時給換算)79円67円−12円

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出典:局長通達本文(令和9年度適用・職発0828第5号)別添1(令和9年度適用)別添3(令和9年度適用)。適用期間は令和9年4月1日から令和10年3月31日まで。2026年9月6日に確認。

おもしろいのは、東京の地域指数は下がっているのに、下限そのものは90円上がっているところです。職種の基準値の上げ幅が、地域指数の下げを飲み込んでいます。地域指数だけを見て「東京の水準が下がる」と読むと逆になります。

なお通達には、新しい額を適用日より前に適用することは妨げないと書かれています。ただし、それによって賃金を引き下げる場合は労働条件の不利益変更になり得ること、引き下げを目的に一部の職種だけ先に適用するようなことは認められないことも、あわせて書かれています。

この3つの数字は、全部あなたに渡されることになっている

ここまでの話には、実は続きがあります。計算式が公開されているだけではなく、あなたの契約に使われた入力値そのものを受け取る手続きが、省令に決まっています。3段階あります。

  1. 登録・面談のとき ──「賃金の額の見込み」を書面で

    派遣会社は、派遣労働者として雇おうとする人に対して、雇った場合の賃金の額の見込みを説明しなければなりません(労働者派遣法31条の2第1項)。しかも施行規則には、この見込みの説明だけは「書面の交付等の方法により行わなければならない」とただし書きが付いています。口頭の「だいたい1,400円くらいですね」では足りません。

    あわせて、健康保険・厚生年金・雇用保険の資格取得についても説明の対象です。

  2. 雇い入れのとき ──「協定対象かどうか」と「協定の終わる日」

    雇い入れの前に文書で明示される事項の中に、「協定対象派遣労働者であるか否か(協定対象である場合には、当該協定の有効期間の終期)」が入っています(施行規則25条の16第4号)。ここで、あなたが労使協定方式の対象なのかが確定します。

    同じ条には、昇給の有無・退職手当の有無・賞与の有無・苦情の処理に関する事項も並んでいます。

  3. 働きはじめてから ── 労使協定そのもの

    労使協定を結んだ派遣元には、それを雇っている労働者に周知する義務があります(法30条の4第2項)。方法は施行規則25条の11で限定されていて、書面の交付、本人が希望した場合のメール等、常時確認できる記録のいずれかです。事業所に掲示するだけは、協定の概要を書面かメールで併せて周知する場合に限られています。つまり「壁に貼ってあります」で終わりにはできません。

    協定の書面は、有効期間が終わった日から3年間保存する義務もあります(同25条の12)。

出典:e-Gov法令検索労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律30条の4・31条の2、同施行規則25条の11・25条の12・25条の14・25条の16。2026年9月6日に確認。

労使協定には、賃金の決定の方法として①どの職種を当てたか ②何年目相当の段に置いたか ③どの地域指数を使ったかが書かれます。この3つが分かれば、あとは掛けて切り上げるだけです。自分の下限を自分で再現できます。

それでも足りないときは、待遇の差の説明を求められます。派遣労働者から求めがあったときは、比較対象労働者との待遇の相違の内容と理由を説明しなければならない、と法31条の2第4項にあります。そして同5項は、説明を求めたことを理由に解雇その他の不利益な取扱いをしてはならないと定めています。聞いたせいで仕事を回してもらえなくなる、ということが起きないように条文で押さえられています。

面談・登録のときに、この5つが確認できていれば十分です

  • 労使協定方式ですか、派遣先均等・均衡方式ですか
  • 契約書に書かれる職種名は何になりますか
  • 能力・経験調整指数は、何年目の段で見ていますか
  • 地域指数は、都道府県別とハローワーク別のどちらを使っていますか
  • 賃金の額の見込みを、書面でいただけますか

→ 5つとも答えが返ってくるなら、その会社は自社の協定の中身を把握しています。最後の1つを渋られたときは、法31条の2第1項と施行規則25条の14を確認してもらってください。

店に入ってから使えるもの ── 更衣室と休憩室は「義務」のほう

お金の話から少し離れますが、条文で決まっているのに知られていないものがもうひとつあります。

派遣先には、自社の社員に使わせている福利厚生施設を、派遣労働者にも利用させる義務があります(法40条3項)。「配慮」ではなく「与えなければならない」という書き方です。対象は施行規則32条の3で3つに限定されています。

  1. 給食施設

    社員食堂があるなら、派遣で入っている人も使えます。

  2. 休憩室

    バックヤードの休憩スペースが社員用として運用されている店では、ここが効きます。

  3. 更衣室

    私服通勤で店の服に着替える働き方なら、毎日使う場所です。

これに加えて、派遣先には苦情を受けたら派遣元に通知して、誠意をもって遅滞なく処理する義務(法40条1項)と、派遣元から求めがあれば業務に必要な教育訓練を実施する義務(同2項)があります。教育訓練と福利厚生施設については、労使協定方式を選んでいても協定の対象から外れると条文に明記されています。協定でどうにでもできる部分ではない、ということです。

出典:e-Gov法令検索労働者派遣法40条1項〜3項、同施行規則32条の3。2026年9月6日に確認。

立ち仕事の負担にも、対策が文書になっている

アパレルの販売は、1日のほとんどを立って過ごす仕事です。厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」には、腰痛が起きやすい5つの作業のひとつとして「立ち作業」が挙げられていて、事業者が講ずべき対策が具体的に書かれています。サービス業が名指しで例に入っています。

機械・各種製品の組立工程やサービス業等に見られるような立ち作業においては、拘束性の強い静的姿勢を伴う立位姿勢、前屈姿勢や過伸展姿勢など、腰部に過度の負担のかかる姿勢となる場合がある。 ── 職場における腰痛予防対策指針 別紙Ⅱ
  1. 椅子を置く

    立ち作業が長時間続く場合は、途中で腰掛けて小休止できるよう椅子を配置すること、と書かれています。座面の高い椅子を置いて、立ったままでも腰掛けたままでも作業できるようにすることも挙げられています。

  2. 片足置き台を使う

    両足をあまり使わない作業では、高さの合う片足置き台を使わせること。レジ前で長く立つ場面が近いです。

  3. 1時間に1〜2回の小休止

    「おおむね1時間につき、1、2回程度小休止・休息を取らせ、下肢の屈伸運動やマッサージ等を行わせることが望ましい」とあります。

  4. 床が硬いならクッションで受ける

    「床面が硬い場合は、立っているだけでも腰部への衝撃が大きいので、クッション性のある作業靴やマットを利用して、衝撃を緩和すること」。

出典:厚生労働省「職場における腰痛予防対策の推進について」(平成25年6月18日 基発0618第1号)別紙Ⅱ「立ち作業」。この指針は通達による行政指導であり、罰則のある法定義務ではありません。2026年9月6日に確認。

この指針は罰則のある義務ではありません。「椅子を置いてください」と言って必ず通るものではないので、そこは正直に書いておきます。ただ、聞いてよい話ではありますし、店の姿勢は答え方でだいたい分かります。

4つめの「クッション性のある作業靴」だけは、店に頼まなくても自分で用意できます。コンクリートの上に薄いフロアマットを敷いただけの売場は珍しくないので、靴の中で受けるほうが早いことが多いです。

フルインソールタイプ
SORBO / DSISソルボメディ

フルインソールタイプ

1,580円

楽天市場・調査時点の価格 ★4.31(39件のレビュー)

製造元の三進興産(東証プライム上場のアキレス株式会社の全額出資会社)が直営する公式オンラインストアで確認したところ、この「DSISソルボメディ フルインソールタイプ」は衝撃吸収素材のソルボセインを100%使っていて、そのぶん片足100gとやや重い作りです。表面の生地は鹿の子。サイズは3S(22.0〜22.5cm)から2L(27.0〜27.5cm)まであり、公式には「履いている靴と同じサイズを選んでください」と書かれています。

公式ストアには、原材料高騰のため10月1日注文分から価格を改定するという告知が出ていました。定価はここに書きません。最新の価格と在庫はソルボ公式オンラインストアで確認してください(2026年9月6日に確認)。上のカードの価格は楽天市場の調査時点のもので、こちらも変動します。

派遣クラスタの地図 ── 知りたいことから引く

この記事は計算式の話に絞りました。それ以外の疑問は、それぞれ別の記事にしてあります。

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まとめ

  1. 時給の下限は面談の前に決まっている

    労使協定方式なら「職種別の基準値×能力・経験調整指数×地域指数」で、1円未満は切り上げです。

  2. 「販売店員」は下限が低いグループ

    東京・0年で1,311円。事務系の職種名なら272円から325円ぶん上です。

  3. 経験は連続では効かない

    段は7つしかなく、しかも実際の勤続年数ではなく「何年目相当か」で選ばれます。

  4. 店の場所で東京都内でも78円変わる

    新宿1,343円、青梅1,265円。ただし都道府県別を使う協定なら一律1,311円です。

  5. 入力値は書面で受け取れる

    登録時の「賃金の額の見込み」は書面必須。協定対象かどうかは雇い入れ時に明示され、協定そのものにも周知義務があります。

  6. 2027年4月に数字が入れ替わる

    東京・販売店員・0年は1,311円から1,401円へ。地域指数は下がるのに下限は上がります。

よくある質問

アパレル販売の派遣で、時給の下限はいくらですか?
労使協定方式の場合、東京で職種が「販売店員」・勤続0年相当なら1,311円です。厚生労働省の令和8年度適用の局長通達の別添1にある基準値1,176円に、別添3の東京都の地域指数111.4%を掛け、1円未満を切り上げた額です。経験の段が上がると、1年相当で1,491円、3年相当で1,636円、10年相当で1,870円になります。令和9年4月1日からは基準値が1,270円に上がり、東京・0年の下限は1,401円になります。
同じ東京なのに、店によって時給が違うのはなぜですか?
理由のひとつが地域指数です。局長通達の別添3には都道府県別の表とハローワーク管轄別の表の2枚があり、どちらを使うかは派遣会社の労使協定で決まります。ハローワーク別を使っている場合、販売店員・0年の下限は新宿1,343円、渋谷1,327円、上野1,279円、立川1,268円、青梅1,265円と、都内でも78円の幅が出ます。都道府県別を使っている場合は、都内どこでも1,311円が下限です。
時給の計算根拠を教えてもらうことはできますか?
できます。派遣元には労使協定を雇用する労働者に周知する義務があり(労働者派遣法30条の4第2項)、方法は施行規則25条の11で書面の交付、本人が希望した場合のメール等、常時確認できる記録のいずれかに限られています。事業所に掲示するだけで済ませることは、協定の概要を書面かメール等で併せて周知する場合にしか認められていません。また、待遇の相違の内容と理由の説明を求めることもでき(法31条の2第4項)、求めたことを理由に不利益な取扱いをすることは同5項で禁止されています。
登録のときに、時給の見込みを口頭でしか言われませんでした
施行規則25条の14第1項のただし書は、賃金の額の見込みに関する事項の説明は「書面の交付等の方法により行わなければならない」と定めています。口頭だけでは足りません。書面のほか、本人が希望した場合のファクシミリや電子メール等も「書面の交付等」に含まれます。もらえていない場合は、労働者派遣法31条の2第1項と施行規則25条の14を挙げて依頼してください。
派遣でも、店の更衣室や休憩室は使えますか?
使えます。労働者派遣法40条3項は、派遣先が自社の労働者に利用させている福利厚生施設について、派遣労働者にも利用の機会を与えなければならないと定めています。対象は施行規則32条の3で給食施設・休憩室・更衣室の3つに限定されています。「配慮」ではなく義務として書かれている部分です。なお、この福利厚生施設と教育訓練(同40条2項)は、労使協定方式を選んでいても協定の対象から除かれると法30条の4第1項に明記されています。

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