筆者は元アパレル販売員・元買取査定員で、現在はブランド古着の買取業を営んでいます。この記事のたたみ方は、店頭でたたみ台に立っていたときに使っていた手順です。商品の価格・評価は調査時点で楽天市場に掲載されていたもので、変動します。
服のたたみ方は1つ覚えれば全部たためます。Tシャツもシャツもパーカーも子ども服も、手順は同じで変えるのは「幅」だけです。
下のイラストは、Tシャツ・ショップ風・長袖の3通り。この3つの型の中に、たたむときの動きは全部入っています。あとは服の大きさに合わせて幅を変えるだけで、シャツもパーカーもズボンも同じようにたためます。
服のたたみ方は「型は1つ、変えるのは幅だけ」
「Tシャツのたたみ方」と「シャツのたたみ方」と「子ども服のたたみ方」を別々に覚えようとすると、いつまでもたたみ方が身につきません。実際にたたみ台に立っていた立場から言うと、やっていることは全部同じです。左右から内側に折って、丈を折る。それだけです。
違うのは、左右をどれくらいの幅で折るかだけ。幅は服の大きさで決めるのではなく、しまう場所の内寸で決めます。ここを逆にしている人がとても多いです。
| アイテム | 左右を折る幅の目安 | 丈の折り方 | つまずきやすい点 |
|---|---|---|---|
| Tシャツ(半袖) | 引き出しの内寸の半分 | 2つ折り | 袖を折り込み忘れて肩が出る |
| 長袖T・ロンT | 同上 | 2つ折り | 袖が長いので斜めに折ってしまう |
| シャツ(襟付き) | 同上 | 2つ折り | 襟を最後に整えないと潰れる |
| パーカー | 同上より少し広め | フードを内側にして2つ折り | フードを外に出すと厚みが倍になる |
| ニット・スウェット | 同上 | 2つ折り(重ねすぎない) | 立てて収納すると肩が落ちる |
| ズボン | 縦に半分 | 2つ折りまたは3つ折り | 折り目がヒザに来て跡が残る |
| 子ども服 | 引き出しの内寸の3分の1 | 2つ折り | 大人と同じ幅にすると余って倒れる |
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たたみ方① いちばん簡単で、シワにならない基本の型

毎日の洗濯物を片付けるならこれで十分です。慣れれば1枚20秒ほど。この型がそのままシャツ・パーカー・子ども服にも使えます。
- 裏返しになっていたら表に戻して、平らな場所に置く
たたむ前にシワを手で払っておきます。ここを省くと、たたんだ形にシワが固定されてしまいます。
- 片側を、決めた幅で内側に折る
幅は上の表のとおり、引き出しの内寸から決めます。服の大きさに合わせないのがコツです。
- 折った側の袖を、身頃の上に重ねて折り返す
袖をはみ出させたままにすると、仕上がりで肩のあたりが盛り上がります。
- 反対側も同じ幅で折り、袖を折り返す
左右の幅がそろっていれば、この時点で細長い長方形になっています。
- 裾側を、真ん中より少し上まで折り上げる
ここが仕上がりを決める工程です。ちょうど半分ではなく「少し上」にすると、次の工程で襟が外側に来てキレイに納まります。
- 襟が外に来るように、もう一度折る
襟を内側に巻き込むと、着たときに首元だけ折り目が残ります。
- 手のひらで上から押さえて厚みをそろえる
空気を抜くと、同じ枚数でも引き出しに入る量が変わります。
- 立てて引き出しに入れる
重ねて積むと下の服が見えなくなり、結局いちばん上の3枚だけを着回すことになります。







たたみ方② ショップの棚に並んでいるようにたたむ

セレクトショップで積んであるTシャツが、どれも同じ幅でそろって見えるのには理由があります。店では服に合わせてたたまず、たたみ板(決まった大きさの板)に合わせてたたんでいるからです。サイズ違いのTシャツが何十枚あっても幅がそろうのはこのためです。
新人のころ、先輩に「服を見てたたむな、板を見てたたむんだ」と言われました。最初は意味が分かりませんでしたが、板に合わせて折ると、SもLも同じ幅で積み上がる。お客様が上から3枚めくっても山が崩れない。あれは見た目のためではなく、崩れないための技術でした。
家でやるなら、板の代わりに厚紙やクリアファイルを1枚用意します。それを身頃の上に置いて、紙の縁に沿って左右を折るだけ。これだけで、手だけでたたむより明らかにそろいます。






動きで見たい方向けに、40秒の動画にもしてあります。
工程が多いぶん時間がかかります。使いどころは「棚に見せて並べる」「人に渡す」「押し入れに長期保管する」の3つ。ふだんの洗濯物はたたみ方①で十分です。
たたみ方③ 長袖・ロンTをたたむ(パーカー・ニットも同じ)

長袖でつまずくのは袖の処理だけです。工程はたたみ方①とほとんど同じで、袖を斜めに折らず、必ず身頃の縁と平行に折り返す。これだけで仕上がりが変わります。斜めに折ると、袖の折り目が表に出て、着たときに二の腕のあたりに線が残ります。







3つの型を、目的で選ぶ
評価は「かかる時間の短さ」を5段階にしたもので、筆者の基準です(情報時点 2026年9月)。
シャツ・パーカー・ズボン・子ども服も、同じ型でたためる
ここまでの3つの型が分かれば、あとは幅を変えるだけです。アイテムごとに気をつける点だけ書いておきます。
- シャツ(襟付き)は、襟を最後に立てて整える
たたむ順番はTシャツと同じです。違うのは最後だけ。折り終わったあとに襟を指で立て直すと、着るときに襟が潰れていません。前のボタンは、上から2つだけ留めておくと形が崩れません。
- パーカーは、フードを先に内側へ倒す
フードを外に出したままたたむと、厚みが2倍になって引き出しに入りません。身頃を折る前に、フードを背中側にたたんで平らにしてから始めます。
- ニット・スウェットは、立てて入れない
重い素材を縦に立てると、自分の重みで肩の形が落ちます。ニットだけは寝かせて重ね、しかも3枚までにします。
- ズボンは、縦に半分にしてから丈を折る
まず左右の脚を重ねて縦に半分。そのあと丈を2つ折りか3つ折りにします。このとき折り目がヒザの位置に来ないようにずらすのがコツで、ヒザに折り目が付くと履いたときにはっきり見えます。
- 子ども服は、幅を大人の3分の2にする
子ども服を大人と同じ幅でたたむと、引き出しの中でスカスカになって倒れ、結局ぐちゃぐちゃになります。引き出しの内寸の3分の1を幅にすると、3列きれいに並びます。肌着のように薄いものは、たたみ方①の手順5で「少し上」ではなく3つ折りにすると倒れません。
2つ以上あてはまるなら、たたみ方より先に「入れ方」を変えたほうが早いです
- 引き出しを開けると、上の3枚しか着ていない
- たたんだはずなのに、次に出したときシワが付いている
- 服を縦に立てると倒れてくる
- 引き出しが閉まりきらない
→ 原因はたたみ方ではなく、幅と入れ方です。次の2つの章で順番に片付けます。
たたむ? 吊るす? 服によって答えが違います
たたんで引き出しに入れる
- 首元・肩が伸びない
- 同じ広さに多く入る
- 畳みジワは付く
- Tシャツ・ニット・肌着向き
ハンガーに吊るす
- シワが付かない
- 選ぶのが早い
- 首元と肩が伸びやすい
- シャツ・ジャケット向き
買取の査定でいちばんよく見る減額理由が、首元のヨレと肩のハンガー跡です。Tシャツは伸びる生地なので、吊るすと生地の重みで首まわりが引っ張られ続けます。ニットはもっと顕著で、肩に角が出た時点で査定額は落ちます。シャツとジャケットは逆で、吊るすほうが傷みません。
それでも吊るしたい場合は、肩のカーブがなだらかで、すべりにくいハンガーを選ぶと跡が出にくくなります。細いワイヤーハンガーや、肩先が角ばったハンガーは避けてください。跡が出るのはハンガーの形が肩幅に合っていないときです。
たたんだあと、どこに入れるか
たたみ方をそろえても、入れる場所が決まっていないと1週間で元に戻ります。ポイントは「立てて、幅を固定する」の2つだけです。
- 立てて入れる
重ねて積むと、下の服が視界から消えます。立てれば本棚の背表紙のように全部が見えるので、着る服が偏りません。
- 幅を固定する道具を1つ入れる
仕切りでも収納ボックスでも構いません。幅が決まっていると、たたむ幅も自然に毎回そろいます。
たたむ幅をそろえるのが苦手な人は、たたむのと収納を同時にできるボックスを1つ入れてしまうのが早いです。
仕切りだけで十分という人は、引き出しの内寸に合う仕切りケースを探すほうが安く済みます。
たたむ前に効く、服を長持ちさせる洗い方
たたみジワの多くは、たたみ方ではなく脱水と干し方で決まっています。ここを直すと、同じたたみ方でも仕上がりが変わります。
- 洗濯機に詰め込みすぎない
服同士がこすれて生地が伸び、プリントも削れます。7割くらいで回すのが目安です。
- プリントものは裏返して洗う
色あせとプリントのはがれは、ほぼ摩擦が原因です。裏返すだけで寿命が変わります。
- 脱水を短くする
脱水のかけすぎが、いちばん取れにくいシワを作ります。短くして、そのぶん干すときに形を整えます。
- 干す前にシワを手で伸ばす
濡れているうちに縫い目を引っぱって形を整えると、乾いた時点でほぼシワがありません。アイロンが要らなくなります。
- Tシャツは吊るして干さない
裾をつまんで干すか、物干し竿に二つ折りでかけます。ハンガーで首から吊るすと、濡れて重くなった生地に首元が引っ張られます。
まとめ:1枚の画像でおさらい
3つの型を1枚ずつにまとめました。保存しておいて、たたむときに見ながらやれば2〜3回で覚えられます。



- 型は3つだけ、あとは幅を変える
Tシャツ・シャツ・パーカー・ズボン・子ども服、全部この3つの型の応用です。
- 幅は服ではなく引き出しで決める
これが、たたんだ服が倒れない・そろう・入るの3つを同時に解決します。
- Tシャツとニットはたたむ、シャツとジャケットは吊るす
首元のヨレと肩の跡は、あとから直せません。
