※この記事に書いたサービスの内容・求人数・実績の数字は、2026年9月20日に各社の公式サイトを実際に開いて確認した記載だけを使っています。まとめサイトやASPの案件説明にある数字は、公式と食い違う場合はすべて公式のほうを採用しました。筆者はエンジニアではなく、元アパレル販売員・元買取査定員で、現在は古物商としてブランド古着の買取業を営んでいます。技術の話はできないので、この記事は「公式が出している数字をどう読むか」だけに絞って書いています。
30代エンジニアの転職サイト選びは、サイトを比べても終わりません。先に決めるのは「自分がどちらの不満で動いているか」です。
「年収が上がらない」で動く人と、「客先常駐から抜けたい」で動く人。この2つは見るべき求人も、相談する相手も別です。目的が決まれば、候補は2つに絞れます。
自分がどちらか決めるまず、どちらの不満で動いているか決めてください
「30代 エンジニア 転職サイト おすすめ」で調べると、20社も30社も並べた記事が出てきます。読み終わっても決まらないのは、あなたの決断力の問題ではありません。並んでいるサービスが、そもそも違う目的の道具だからです。
30代のエンジニアが転職を考えはじめる理由は、だいたい次の2つに割れます。
両方あてはまる人もいます。その場合も「いま我慢が限界にきているのはどちらか」で1つに決めてください。両方を一度に満たそうとすると、結局どちらの条件でも妥協した求人に着地します。
ROUTE 1:客先常駐から抜けたい人
SES・客先常駐で働いていると、転職理由が「スキル」でも「給料」でもなく「自分の席がどこにあるか」になります。売上の立て方が違うので、同じ「エンジニア求人」でもまったく別の仕事です。
ここで噛み合うのが、「客先常駐なし」を条件にして求人を集めているサービスです。代表格が社内SE転職ナビ(運営:アイムファクトリー株式会社・2008年設立)で、公式サイトには次の数字が載っています。
出典:社内SE転職ナビ 公式サイト(2026年9月20日に取得して確認)
この98.9%の中身は「3か月以上続いた人の割合」です。長く勤めたかどうかではなく、入って3か月で辞めなかったかどうかの数字だと分かった上で読んでください。それでも、入ってすぐ合わないと分かるミスマッチが少ない、という材料にはなります。
面談の受付時間が、在職中でも使える形になっている
30代で転職活動をする難しさは、能力ではなく時間です。現職を続けながら動くので、平日の日中に面談は入れられません。公式ページに載っている受付の形はこうなっていました。
| 項目 | 公式に書かれている内容 |
|---|---|
| 平日の面談 | 10:00〜20:30 開始 |
| 土曜の面談 | 10:00〜19:00 開始 |
| 面談の方法 | オンライン/対面のどちらか |
| 対面の場所 | 東京本社(六本木一丁目駅 3番出口 徒歩1分)/大阪支社面談ルーム(淀屋橋駅 徒歩1分・北浜駅 徒歩6分) |
| 出張面談 | 東京23区内・大阪市内は、自宅や勤務地の最寄り駅まで来てもらえる |
| 費用 | 登録からカウンセリング・企業紹介・入社決定まですべて無料 |
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出典:社内SE転職ナビ 公式サイト(2026年9月20日に取得して確認)
20時30分開始まで受けているのが実務的な差です。定時で上がれた日に、その足で面談に入れます。服装についても「スーツ等の着用は必要ありません」と公式に書かれていました。
噛み合う人
- いまSES・客先常駐で、自社勤務に移りたい
- 情報システム部門・社内SEに興味がある
- 東京・大阪で対面相談したい
- 在職中で、夜か土曜しか動けない
噛み合わない人
- いまも自社開発で、目的は年収だけ
- フリーランスとして単価を上げたい
- 東京・大阪から遠く、対面にこだわる
ROUTE 2:年収を上げたい人
こちらは働き方ではなく条件の話です。年収交渉を売りにしているエージェントが噛み合います。ITエンジニア特化のテックゴー(運営:株式会社MyVision)は、公式トップに年収アップの実績を大きく出しています。
ただし、この手の「平均◯◯万円アップ」という数字は、誰を母数にして計算したかで意味がまるで変わります。テックゴーはその条件を自分で注記に書いているので、その注記のとおりに図にしました。

出典:テックゴー 公式サイト(2026年9月20日に取得して確認)。注記は「※1 2026年3月に内定承諾をし、年収アップを実現された方の平均実績」「※2 同期間に内定を承諾された方のうち、年収アップを実現された方の割合」
読み方をそろえると、こうなります。2026年3月という1か月に内定を承諾した人のうち、年収が上がったのが86%。その86%の人だけを集めて平均したら144万円だった、という数字です。年収が下がった人・横ばいだった人は平均に入っていません。
これは不誠実な書き方ではありません。条件を隠さず注記に書いている時点で、むしろ正直なほうです。問題は、こういう数字が他社の紹介記事に転載されるときに注記だけ落ちて、「登録すれば平均144万円上がる」に化けることです。
そのうえで、30代に直接関係する数字も公式に出ています。
出典:テックゴー 公式サイト(2026年9月20日に取得して確認)。年代別の金額についても、上の※1・※2と同じ条件で読む前提です。
30代のほうが20代より40万円大きい。経験年数がそのまま交渉材料になる年代だということです。30代は「もう遅い」のではなく、交渉で動く幅がいちばん大きいと読めます。
噛み合う人
- いまの職場に不満はないが、給料だけ頭打ち
- スキルと実績はあるが、面接と交渉に自信がない
- メガベンチャー・大手事業会社・ITコンサルを見たい
噛み合わない人
- 年収より先に、客先常駐をやめたい
- 実務経験がまだ短い
- いますぐ転職する気はなく、情報だけ集めたい
両社とも「10,000件以上」と書いている。数え方が違う
ここが、比較記事を読んでも決まらない最大の理由です。求人数は同じ数字でも、何を数えたかが会社ごとに違います。公式に書かれている範囲で並べ直すと、こうなりました。
| 社内SE転職ナビ | テックゴー | |
|---|---|---|
| 得意な目的 | 客先常駐から抜ける | 年収を上げる |
| 運営会社 | アイムファクトリー株式会社 | 株式会社MyVision |
| 公式が出す求人数 | 10,000件以上 | 10,000件以上 |
| その内訳 | エージェント求人は5,000件以上。ほかに企業から直接届く「企業スカウト」求人がある | 内訳の記載は確認できなかった |
| 公式が推す実績 | 紹介人材の定着率 98.9% | 年収アップ成功率 86% |
| 30代向けの数字 | 年代別の記載は確認できなかった | 平均160万円アップ |
| 対面の拠点 | 東京・大阪 | 記載は確認できなかった |
| 費用 | 無料 | 無料(キャリア相談) |
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出典:社内SE転職ナビ エージェント求人検索/社内SE転職ナビ 公式サイト/テックゴー 公式サイト(いずれも2026年9月20日に取得して確認)
同じ「10,000件以上」でも、社内SE転職ナビのほうはエージェント経由の5,000件以上に、企業から直接オファーが届くスカウト求人を足した数です。テックゴーは内訳を書いていないので、こちらは確認できなかったものとして空欄にしてあります。推測で埋めません。
買取の査定をしていたころ、同業の店が出す「買取実績◯◯万点」という数字をよく見ました。中身を聞くと、1点ずつ数えている店と、まとめて持ち込まれた段ボール1箱を1件と数えている店が混ざっている。数字そのものは嘘ではないのに、並べて比べた瞬間に意味がなくなります。求人数も同じで、数字を比べる前に「何を1件と数えたか」を先に見るほうが早いです。
登録する前に、この順番でやってください
- 目的を1つ紙に書く
「客先常駐から抜ける」か「年収を上げる」か。面談でいちばん最初に聞かれるのがここです。決まっていないと、相手も出す求人を決められません。
- いまの年収と、最低ラインを決める
「上がればいい」では交渉になりません。この金額を下回るなら動かない、という線を先に引いておきます。30代は平均160万円アップという数字が出ている年代なので、遠慮する必要はありません。
- 登録するのは1社から
公式のFAQには「複数、2〜4社の転職エージェントに登録し、転職支援を受けながら効率的に転職している傾向にあります」とあります。ただし最初から増やすと、同じ経歴の説明を何度もすることになります。まず1社、合わなければ2社目に移るので足ります。
- 辞める前に面談を入れる
離職期間があると、面接で必ずその説明を求められます。夜と土曜に面談枠があるサービスを選べば、在職中のまま進められます。
やらないほうがいいこと、3つ
- 求人数の多さで選ぶ
数え方が会社ごとに違うので、そのまま比べても意味がありません。見るなら「自分の目的に合う求人を、どういう条件で集めているか」のほうです。
- 「平均◯◯万円アップ」を、登録者全体の平均だと思って読む
注記を読むと、たいてい「上がった人だけの平均」です。注記が書いていない会社の数字は、そもそも母数が分かりません。
- 両方の目的を一度に満たそうとする
客先常駐からも抜けたいし年収も上げたい、で探すと条件が厳しくなりすぎて、結局どちらも中途半端な求人に着地します。順番に片づけるほうが早いです。
「社内SE」と「自社開発」と「情シス」は何が違うのか(詳細)
厳密な定義がある言葉ではなく、求人票の中でも混ざって使われています。実務でいちばん効く線引きは「机がどこにあるか」と「給料の出どころ」です。客先常駐は、自分が所属する会社と、実際に働く場所の会社が違います。自社開発は、自分の会社が作っているものを、自分の会社の中で作ります。情報システム部門(情シス)は、自社で使うシステムを整える側で、作るより選ぶ・守る・つなぐ仕事の比重が大きくなります。社内SE転職ナビの公式ページは「客先常駐なし」を軸に置いていて、自社開発と情シスの両方を扱う形になっていました。求人票を見るときは、勤務地の欄が「案件による」「プロジェクトによる」と書かれていないかを先に確認してください。
まとめ
30代エンジニアの転職サイト選びは、この順番で終わります。
- 不満がどちらかを決める
客先常駐から抜けたいのか、年収を上げたいのか。ここが決まれば候補は2つに絞れます。
- 数字は注記まで読む
「平均144万円」も「定着率98.9%」も、公式が母数と期間を書いています。そこまで読んで初めて比べられます。
- 1社だけ登録して、在職のまま面談する
夜と土曜に枠があるかどうかが、30代には求人数より効きます。
30代は、経験年数がそのまま交渉材料になる年代です。公式が出している数字の上でも、20代より動く幅が大きい。遅いのではなく、いちばん条件が付けやすい時期にいます。
30代のエンジニアが転職サイトに登録するとき、何社くらい登録すべきですか?
転職エージェントが出す「平均◯◯万円の年収アップ」は、そのまま信じていいですか?
在職中でも転職エージェントの面談は受けられますか?
客先常駐(SES)かどうかは、求人票のどこで見分けられますか?
いま登録できるサービス
ここまでの内容を踏まえて、実際に求人を見られるサービスを挙げます。どれも登録と相談は無料です。最新の条件は各社の公式ページでご確認ください。
社内SE転職ナビ
社内SE・情報システム部門・DX推進人材に特化した転職支援。2016年開始で転職相談実績5万名超(運営会社アイムファクトリーの発表)。案件提供元の説明では公開求人5,000件以上・定着率96.5%・1人あたり平均25.6社を提案(2026-09-02確認)。
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