不動産

住宅ローン返済のボーナス払いのデメリットとは?ボーナス払いを選ぶ時の注意点を解説!

宅地建物取引士 北口裕樹
宅地建物取引士 北口裕樹
こんにちは、宅地建物取引士の北口です。
住宅ローンの返済方法には「毎月均等払い」と「ボーナス併用払い」の2種類あるってご存知ですか?
男性
男性
聞いたことはあるけど、どう違うの?
宅地建物取引士 北口裕樹
宅地建物取引士 北口裕樹
簡単に言うと「毎月の返済額が一定」と、「普段は少なめ、余裕あるとき(ボーナス月)だけ多めに返済」との違いですね。
男性
男性
なんとなく、ボーナス併用払いの方が普段の返済が楽そうでいいね。
どっちがいいんだろう?何かデメリットはあるの?
宅地建物取引士 北口裕樹
宅地建物取引士 北口裕樹
では、ボーナス併用払いのメリット・デメリットや選ぶ際の注意点について解説していきましょう!
どちらを選ぶべきか参考にしてください!

そもそもボーナス払いって何?

通常、住宅ローンは毎月一定の金額を返済するものですが、毎月の返済に加えてボーナス支給月にもより多くの返済をする支払い方法です。多くの金融機関ではこの「ボーナス併用払い」を設定できます。

ボーナス払いを利用することで、夏・冬の年2回、ボーナス支給月に返済額が増える代わりに、毎月の返済額を少なくすることができます。

ただし、ボーナスで返済する割合には限度があり、借入額の40〜50%を上限とする金融機関が多いです。例えば、ボーナス返済割合の上限が50%の場合、借入額が4,000万円ではボーナス返済部分は2,000万円までとなります。

「ボーナスが多くもらえるから、月々の返済は1万円にして残りのほとんどはボーナスだけで返済したい」と思っても限度があるのでご注意ください。

ボーナス払いのメリットは?

ボーナス払いのメリットは、ボーナス支給月にまとまった金額を返済したその分、月々返済額の負担がグッと抑えられるという点です。

ボーナス払いで返済する割合が多いほど、月々の返済額は少なく済むことになります。

しかし、年間で返済するべきトータル金額が変わるわけではありません。

あくまでも、月々の返済を抑えたことで不足した部分をボーナス支給月に補って返済しているだけなので、月々の返済額を見かけだけ目に優しくした点に気をつけましょう。

住宅ローン返済 ボーナス払いのデメリットは?

1.ボーナス払いの方が返済額が多い

先ほどボーナス払いのメリットとして「ボーナス払いは月々の返済額を低く抑えている」点を挙げましたが、実は「毎月均等払い」と「ボーナス併用払い」の年間返済額には差があります。

この差が「ボーナス併用払い」のデメリットのひとつです。借入金額や年数にもよりますが、ボーナス払いにすることで年間数百円多く返済することになるのです。

借入金額4,000万円・借入年数35年・金利1%の条件で、ボーナス返済無し(毎月均等)とボーナス返済割合50%(2,000万円)を比較してみました。

毎月均等払いボーナス併用払い(毎月均等との差額)
月々返済額112,914円56,457円 (−56,457)
ボーナス月返済額112,914円395,778円 (+282,864)
年間返済額1,354,968円1,356,146円 (+1,178)
総返済額(35年)47,423,997円47,465,203円 (+41,206)
借入金額4,000万円・借入年数35年・金利1%

月々返済額を比較すると、ちょうど倍の差があります。

しかし、ボーナス払いは一見軽い負担に見えますが、35年間の総返済額は41,206円多い結果となりました。年間でも約1,200円多く返済しています。

これは、毎月均等の場合よりも一部金額(ボーナス部分)を遅れて返済することにより、利息が若干多くかかってしまうからです。

2.ボーナス払いができなくなるリスク

「ボーナス払いは総返済額が多くもったいない」と言う点もデメリットのひとつですが、最も大きな問題は「ボーナス払いができなくなる」ことのリスクです。

直近でも新型コロナウイルスの流行によって、ボーナスの支給額に大きな影響を受けた人も少なくないのではないでしょうか。そもそもコロナ禍以前でもボーナスは会社の業績などによって変わるものです。

ボーナスの性質上、必ず毎年2回支給される保証もありませんし、確実に決められた金額とも限りません。転職などでボーナス減額や支給無しとなる場合も考えられます。

住宅ローンを借りる場合、35年のローンを組むことが一般的です。この場合、35年×12ヶ月の返済を確実に行うことが求められます。

たった一度でも返済を怠ってはいけないのです。

仮にボーナス分の返済ができずに滞納が数ヶ月続く場合、銀行から返済の督促があります。さらに滞納が続く場合は、ローンの一括返済を求められるケースもあるでしょう。多くの人は自宅を担保に住宅ローンを借りているため、銀行に差し押さえられればせっかくのマイホームを手放すことにもなりかねません。

銀行は「借りられる金額」まで目一杯貸してくれますが、実際に「無理なく返せる金額」とは大きな差があります。

ボーナス払いを利用しないと月々の返済が苦しい物件購入は、「無理なく返せる金額」以上に背伸びしてローンを組むことになってしまいます。そうすると、予定通りのボーナスが支給されなかった場合に家計のバランスが大きく崩れてしまうでしょう。

実際に、住宅ローンの破綻によって差し押さえ・競売にかけられた物件数は、年間2万件近くもあります。

ボーナス払いを検討する際は、不確定要素のボーナスに毎月確実にこなさなければならない返済計画を頼ることによって自宅を失うリスクが伴うことにも注意しましょう。

住宅ローンボーナス払い返済|まとめ

ボーナス併用払いのメリットは、月々の返済額を抑え、目に優しいものにできる一方で、

「毎月均等払いと比べ総返済額は多くなる」・「不確定要素(ボーナス)によるマイホームを失うリスク」などのデメリットもあります。

毎月均等払いと比べ、損をするばかりか大きな危険が伴う返済方法であることを知っていただけたと思います。

ボーナス払いができなかったらどうしようと不安を抱えながら過ごすことのないように「無理なく返せる金額」を設定しましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事の監修

北口裕樹
<宅地建物取引士 管理業務主任者 2級ファイナンシャル・プランニング技能士>

大手不動産会社に新卒で入社。不動産営業を経験し、入社2年目から販売事務所長として近畿圏のマンション販売業務を担当する。現在は不動産仲介業・アドバイザーとして独立。
25歳でタワーマンションを購入し不動産投資家としても活動中。

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