アパレルに未経験から転職|30代で入れる3つの入口と、給料が決まる分かれ目

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未経験からアパレルへ

※この記事で紹介するサービスの内容は、公式ページを実際に開いて確認できたものだけを書いています(調査時点のもので、内容は変わります)。公式ページを開けなかったサービスについては、条件や数字を書かずに「公式で確認してください」としています。記事中で触れる「ShockMania」は当メディア運営者が運営するG-SHOCK専門の買取店です。筆者は元アパレル販売員・元買取査定員で、いまは現役のファッションバイヤー兼古物商です。判断の材料は先に全部出します。

CONCLUSION

30代・未経験でもアパレルには入れます。決まるのは入れるかどうかではなく、どの入口から入るかです。

「未経験歓迎」の求人は、実際には3種類あります。どれを選んだかで、そのあとの給料も、行ける職種も変わります。この記事では入口の見分け方だけを書きます。「アパレルの給料はなぜ上がらないのか」という業界の構造の話は、別の記事に譲ります。

3つの入口を見る

30代・未経験でも入れます。ただし全部の入口が開いているわけではありません

先に結論から書きます。30代・未経験からアパレルの仕事に就くことはできます。求人サイトを開けば「未経験歓迎」の文字は実際にたくさん並んでいますし、それは飾りではありません。

ただ、そこで多くの人がやってしまうのが、「未経験歓迎」と書いてある求人を、全部おなじものとして見比べてしまうことです。時給と勤務地と雇用形態だけを横並びにして、条件のいいものを選ぶ。この選び方をすると、1年後にほぼ同じ場所に立っています。

アパレルの「未経験歓迎」は、採用側から見ると中身がはっきり分かれています。分かれ目は、その枠が「人手を埋めるための枠」なのか「育てて残ってもらうための枠」なのかです。求人票には、その区別は書いてありません。

販売員だったころ、他業界から入ってきた同期が何人もいました。残った人と、半年で消えた人の差は、正直に言って「服の知識」ではありませんでした。残ったのは、前の仕事で数字を追った経験がある人です。売上をつくる感覚を持っている人は、商品知識のほうが後から追いつく。逆に「服が好きだから」だけで入ってきた人は、はじめの数か月がいちばん楽しくて、そのあと続きませんでした。いまバイヤーとして採用側の話を聞く場に居ると、見られているのはやっぱりそこだと感じます。

REAL EXPERIENCE — 元アパレル販売員・元買取査定員/現役ファッションバイヤー

アパレルに入る入口は3つあります

未経験からアパレル業界に入るルートを整理すると、この3つに収まります。入りやすさと、入ったあとの伸びしろが、それぞれ逆を向いています。

30代・未経験からアパレルに入る3つの入口を、入りやすさとその後の伸びしろの2軸で配置した図
  1. 入口1:販売スタッフ(派遣から入る)

    いちばん枠が多く、30代・未経験でも現実的に届く入口です。アパレル専門の人材紹介や派遣に登録して、店頭に立ちます。ここから直接雇用の話が出るのを待つのが、業界内でよくある順路です。いきなり正社員の中途採用を狙うより、実務の実績を先につくったほうが早いことが多いためです。

  2. 入口2:ラグジュアリー・時計宝飾の販売

    同じ「販売」でも、採用の枠が別です。未経験可とあっても、実際には「高額な商品を売った経験」を見られます。前職が営業や、保険・不動産・自動車のような高単価の接客だった人は、入口1を経由せずここを直接狙える可能性があります。入ったあとの給与水準も、一般的な販売職とは別枠で設計されていることが多い領域です。

  3. 入口3:EC・物流・本部の事務

    服は好きだけれど店頭に立つのは向かない、という人の入口です。入りやすい代わりに注意点があります。社内でここから「服を見る側」(MD・バイヤー・VMD)へ移る道は、思っているより細いということです。最初にここを選ぶかどうかは、ゴールを決めてから判断してください。

補足:この3分類は、筆者が業界の中で見てきた採用と配属の実務を整理したものです。公的な統計にもとづく区分ではありません。会社によって呼び名も枠の切り方も違うので、応募先ごとに確かめてください。

「未経験歓迎」の求人は、この4か所を見れば中身が分かります

求人票は、書いてあることより書いていないことのほうが情報量が多いです。見るべきなのは、この4か所です。

見る場所育てる枠のサイン人手を埋める枠のサイン
雇用形態正社員登用の実績人数が書いてある「登用制度あり」だけで実績がない
研修期間と内容が具体的に書いてある「OJTで丁寧に」としか書いていない
募集人数1〜数名「複数名」「大量募集」
給与欄の幅上限と下限の差が説明されている幅だけ広く、何で決まるか書いていない

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右の列に当てはまる求人が悪い、という話ではありません。短期で経験をつくる目的なら、右側でもまったく構いません。問題なのは、右側の求人を左側だと思って入ってしまうことです。

前職のどこが評価されて、どこが評価されないか

「未経験だから、何も評価されるものがない」と思っている人が多いのですが、逆です。アパレルの採用が未経験者に見ているのは、服の知識ではありません。

そのまま評価されるもの

  • 個人の売上目標を持って追っていた経験
  • 高単価の商品・サービスを売った経験
  • 指名や再来店をつくった経験
  • 土日勤務・シフト制に慣れていること
  • 在庫や発注に触れていた経験

思ったより評価されないもの

  • 服が好きだということ
  • 私服のセンス・古着の知識
  • SNSのフォロワー数
  • ファッション系の資格
  • 「接客が好き」という言葉だけ

右側は、履歴書に書いてはいけないという意味ではありません。右側だけで構成された志望動機は通らないということです。左側がひとつでもあるなら、そちらを先に書いてください。

VERDICT 前職の数字は、辞める前に手元にメモしてください

個人予算とその達成率、担当した客単価、指名や再来店の数。辞めたあとに社内システムは見られません。アパレルは未経験を採るとき、業界経験ではなく「数字を追ったことがあるか」を見ます。前職の数字は、そのまま応募書類の武器になります。

給料の話を、先にしておきます

ここは正直に書きます。アパレルの販売職は、入口の給与水準が高い仕事ではありません。未経験から入るなら、多くの場合いまの年収は一度下がります。それを承知で入るかどうかが、最初の分かれ目です。

そのうえで、下がった分をどこで戻すかには道があります。入口2(ラグジュアリー・時計宝飾)を狙うか、入口1から入って早めに本部職や職種転換を目指すかです。逆に、店を替え続けても水準はほとんど変わりません。ここは業界の構造の話なので、詳しくは下の記事にまとめてあります。

補足:この記事には平均年収などの統計値を載せていません。アパレル販売員の転職|給料が上がらない構造と30代からの3つの選択肢のほうに、給料が上がらない仕組みと数字を置いてあります。入る前に一度読んでおくと、この記事の判断がしやすくなります。
入口2(ラグジュアリー・時計宝飾)を狙うなら、面接までに「その商品が中古市場でいくらで動いているか」を見ておくと会話の解像度が変わります。定価しか知らない応募者と、二次流通の相場まで見ている応募者では、高額品を扱う店では見え方がまるで違います。
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応募する前にやる3つのこと

  1. 前職の数字を集める

    個人予算と達成率、客単価、指名・再来店の数。在職中にしか集められません。未経験の応募で、ここを埋められる人はほとんどいません。それだけで差がつきます。

  2. 入りたい会社の「中の人」の話を読む

    求人票と会社のサイトだけでは、入ってからの「話が違う」を防げません。同じ職種の人が実際にどこから来て、どこへ行っているのかを先に見ます。未経験で入る人ほど、ここを飛ばすと失敗します。

  3. アパレル専門の窓口に、未経験可の求人が実際にあるか確かめる

    総合の求人サイトだけを見ていると、業界特化の枠が視界に入りません。登録して、いまどんな求人が出ているのかを見てから決めても遅くありません。

注意:いまの仕事を辞めてから探し始めるのは避けてください。未経験からの転職は、経験者の転職より決まるまでの期間が読めません。離職期間があると条件交渉でも不利になります。シフト制の仕事でも面接は組めます。

動く前の自己チェック

3つ以上あてはまるなら、まだ応募する段階ではありません

  • 3つの入口のうち、どれを狙うか決まっていない
  • 前職の数字を、ひとつも書き出していない
  • 年収が下がることを、家族と話していない
  • 応募先の会社について、求人票以外を読んでいない
  • 志望動機が「服が好きだから」で止まっている

→ 3つ以上なら、応募より先に「入口を決めて、材料をそろえる」段階です。

使うサービスは2つ。役割がまったく違います

先に本音を書いておくと、転職サービスはボランティアではありません。あなたが転職すると企業から報酬を受け取るビジネスです。だから担当者が合わなければ替えていいし、紹介された求人が微妙なら断っていい。主導権は常にこちら側にあります。そのうえで、この2つは役割が違うので、順番に使ってください。

まずここから

ワンキャリア転職

企業ごとのキャリアパスを載せている転職サイトです。公式の説明どおり「その企業へのキャリア・その企業からのキャリア・社員クチコミ・選考対策情報」が見られます。実際に載っているのは、転職前の会社から転職後の会社・職種・役職までを並べた転職体験談と、いつどの面接で何を聞かれたかまで書かれた選考体験談です。未経験で入るときにいちばん怖いのは「入ってみたら聞いていた話と違った」という結末なので、応募する前に中の人の言葉を読めるのは効きます。会員登録は無料です。

ワンキャリア転職に無料登録する 会員登録は無料 / 転職体験談・選考体験談・社員クチコミ・年収を閲覧
補足:ワンキャリア転職はエージェントではないので、これだけで転職が完結するわけではありません。応募先を選ぶための材料をそろえる道具として使ってください。
求人を見るなら

iDA

アパレル・ファッション業界に特化した人材紹介サービスです。未経験から入る場合、総合の求人サイトだけでは業界特化の枠が視界に入りません。入口1(販売スタッフ)を狙うなら、こうした業界特化の窓口を一度通しておくと、いま実際に出ている求人が見えます。この記事では、公式ページの内容を確認できなかったため、取扱いブランドや登録の条件、対応エリアといった詳細は書いていません。必ず公式ページでご確認ください。

iDAの公式ページを見る アパレル・ファッション業界特化の人材紹介 / 条件は公式ページでご確認ください
登録する窓口は2つまでにしてください。3つを超えると同じ求人が別経路で重複して届き、どこに応募したかが管理できなくなります。同じ企業に二重で応募すると、企業側で弾かれることもあります。

まとめ

もう一度、順番だけ並べます。

  1. 入口を1つに決める

    販売(派遣から)/ラグジュアリー・時計宝飾/EC・物流・本部。決めないまま応募すると、通った順に人生が決まります。

  2. 前職の数字を書き出す

    個人予算と達成率、客単価、指名の数。未経験の応募でここを埋められる人はほとんどいません。在職中にやってください。

  3. 年収が一度下がる前提で計算する

    下がった分をどこで戻すかまで決めてから動きます。ここを曖昧にしたまま入ると、半年で苦しくなります。

  4. 応募先の「中」を先に読む

    求人票では分からない部分を、実際にそこにいた人の言葉で確認します。未経験ほど、ここが効きます。

服の仕事は、外から見ているより地味で、体力が要って、給料も高くありません。それでも入りたいと思うなら、それは止める理由になりません。止めたほうがいいのは、入口を選ばずに入ることだけです。どこから入るかを決めた人は、30代からでもちゃんと続いています。

30代・未経験でもアパレルに転職できますか?
できます。未経験歓迎の求人は実際にあり、飾りではありません。ただし入口は3つに分かれていて、販売スタッフ(派遣から入る)、ラグジュアリー・時計宝飾の販売、EC・物流・本部の事務では、入りやすさもその後の伸びしろも違います。どの入口を狙うかを決めてから応募してください。
未経験の面接では、服の知識を見られますか?
思っているほど見られません。採用側が未経験者に見ているのは、前職で個人の売上目標を持って追った経験があるか、高単価の商品やサービスを売った経験があるか、シフト制の勤務に耐えられるか、といった点です。服が好きなこと、私服のセンス、SNSのフォロワー数は、それだけでは決め手になりません。
未経験からアパレルに入ると、年収は下がりますか?
多くの場合、一度下がります。アパレルの販売職は入口の給与水準が高い仕事ではありません。下がった分を戻す道は、ラグジュアリー・時計宝飾のような別枠の販売を狙うか、販売から入って早めに本部職や職種転換を目指すかのどちらかです。店を替え続けても水準はほとんど変わりません。
「未経験歓迎」の求人は、どこを見て選べばいいですか?
雇用形態、研修、募集人数、給与欄の4か所です。正社員登用の実績人数が書いてある、研修の期間と内容が具体的、募集が1〜数名、給与の幅が何で決まるか説明されている。この条件に近いほど「育てる枠」です。逆に「登用制度あり」とだけ書かれていて実績がなく、大量募集で、給与の幅だけが広い求人は、人手を埋めるための枠である可能性が高くなります。

情報の時点:ワンキャリア転職(plus.onecareer.jp)の公式ページを調査時点で確認して書いています。iDA(ida-mode.com)は公式ページの内容を取得できなかったため、サービスの分類以外の条件・数字は記載していません。入口の3分類と求人票の見方は、筆者の実務経験にもとづく整理であり、公的統計にもとづくものではありません。掲載内容は随時変わります。

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