筆者は元アパレル販売員・元買取査定員で、いまは東京で古物商を営んでいます。人前に立つ仕事を10年以上続けてきた立場から書いています。価格・容量・区分は、すべて各メーカーの公式サイトを実際に開いて確認しました(確認日は記事中に明記しています)。
毛穴を隠すのに要るのは下地1本・2,200円から。毛穴は穴ではなく影なので、厚く塗るほど逆に目立ちます。
夕方の鏡で小鼻と頬が気になる人向けに、「隠す側」の道具が3層に分かれていること、自分の毛穴の形でどこを買うかが決まることを、公式の価格と容量から整理しました。
自分の毛穴の形を先に決める毛穴が目立つのは色ではなく影。だから道具は「光の向き」で選ぶ
朝の洗面所では気にならなかったのに、夕方のオフィスやエレベーターの鏡で急に毛穴が目立つ。あれは昼のあいだに毛穴が広がったからではありません。当たっている光の向きが変わったからです。
毛穴はくぼみです。くぼみに斜めから光が入ると、片側の壁に影が落ちます。目が「毛穴が目立つ」と感じているのは、穴そのものの色ではなく、この影の濃さです。オフィスの天井にあるダウンライトや、夕方の低い日差しは、ちょうど斜めから顔に当たります。だから同じ顔でも時間帯と場所で見え方が変わります。

ここが分かると、買うものの選び方が変わります。影が原因なら、やることは穴を埋めることではなく、光を散らすことです。くぼみの縁のでこぼこをなめらかにして、光が一方向から鋭く入らないようにする。それが「隠す」側の道具の役目です。
この順番を逆にすると失敗します。穴を埋めようとして量を増やすと、影の濃さはほとんど変わらないまま、塗った跡だけが残る。30代の男性が「メイクしてるのがバレた」と言われるのは、たいていこのパターンです。
まず自分の毛穴がどの形か決める
「毛穴」とひとことで言っても、30代男性の顔に出るものは形が3つに分かれます。形が違うと、落ちる影の向きが違い、効く道具も変わります。鏡の前で、自然光ではなく上からの照明の下で見てください。そのほうが普段人に見られている状態に近いです。
TYPE A:丸い小鼻型
小鼻の脇と鼻のあたまに、丸い点が密集して見えるタイプです。範囲が狭いので、顔全体に何か塗る必要はありません。部分用のコンシーラーを米粒ひとつ分で足ります。ここで顔全体の下地を買ってしまうと、使い切れずに引き出しで固まります。
TYPE B:縦に伸びた頬型
頬の毛穴が丸ではなく、縦長の線のように見えるタイプです。30代から出はじめます。範囲が広いので部分用では追いつかず、顔全体に薄く下地を伸ばすほうが結果が良くなります。ここがいちばん「隠す側」の道具が効く形です。
TYPE C:テカリ連動型
朝は気にならないのに、昼過ぎから鼻とおでこが光りだし、それと同時に毛穴が見えてくるタイプです。この場合、隠す道具を増やしても、皮脂で浮いて夕方には元に戻ります。先に皮脂を止める側を用意するほうが早いです。
3つ以上あてはまる人は、隠す側より先に土台を見直す段階です
- 朝塗ったものが昼過ぎには崩れている
- あぶらとり紙を1日2回以上使っている
- 赤くふくらんだニキビが同時に出ている
- 触るとザラザラした手ざわりがある
- こすり洗いを1日3回以上している
→ 3つ以上なら、この記事の後半「隠す前に減らせる毛穴がある」から先に読んでください。
隠す側の道具は3層ある。全部買う必要はない
売り場に行くと商品が並んでいて、どれが自分に要るのか分かりません。ですが役割で分けると3つしかありません。自分の形に合う層をひとつ選べば、それで終わりです。
- 1層目:下地(ベース)
顔全体に薄く伸ばして、肌の表面の凹凸をならす層です。範囲が広いTYPE Bの頬向き。オルビス公式はこの役割の商品を「1本6役ハイカバー下地」と書いています。
- 2層目:部分用(コンシーラー)
気になるところだけに置く層です。範囲が狭いTYPE Aの小鼻向き。オルビス公式の説明は「テクニック不要、シミ・クマなど気になるポイントを自然にカバー」です。
- 3層目:皮脂を止める側
塗ったものを夕方まで保たせる層です。TYPE Cはここがないと1層目・2層目が崩れます。スキンケアの保湿・テカリ予防がこれにあたります。
重ねるほど厚みが出て、影は消えないまま塗った跡が増えます。初めて買う人は1層だけ。足りないと感じてから次を足すほうが、結果的に安く済みます。
公式の価格と容量:オルビス ミスターの「隠す」4品
国内メンズブランドで「隠す側」が公式サイトに整理して並んでいるのが、オルビスのメンズライン「ORBIS Mr.」です。2026年10月21日に公式サイトを開いて、品名・容量・商品番号・通常価格を書き写しました。
| 品名 | 容量・色 | 商品番号 | 通常価格 | 公式の説明 |
|---|---|---|---|---|
| ベースカラーコントローラー H(ハイカバータイプ)H 01 | 25mL | 8946 | 2,200円 | 1本6役ハイカバー下地で清潔感溢れる肌印象に |
| ベースカラーコントローラー H(ハイカバータイプ)H 02 | 25mL | 8947 | 2,200円 | 同上 |
| ベースカラーコントローラー | 35g | 8937 | 2,200円 | 血色感を引き出し肌を均一に整えて、好印象な表情へ |
| スポットシュート コンシーラー | — | 8938 | 2,200円 | テクニック不要、シミ・クマなど気になるポイントを自然にカバー |
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出典:オルビス公式「ORBIS Mr.」(2026年10月21日に確認。価格は税込)
表を作って気づいたことが2つあります。
1つ目は、4品とも2,200円で横並びだということ。どれを選んでも値段は変わらないので、価格で悩む必要がありません。決めるのは形だけです。
2つ目のほうが大事です。オルビスのスキンケア側(洗顔・化粧水・クリーム)には公式サイト上で「医薬部外品」の表示が付いているのに、この隠す側の4品には付いていません。つまり隠す側は、効能をうたう区分の商品ではありません。公式が使っている言葉も「肌印象」「整えて」までで止まっています。
ここは期待値を下げる話ではなく、使い方を決める話です。効能で解決する商品ではなく見え方を整える商品だと分かっていれば、「厚く塗れば消えるはず」という間違った使い方をしなくて済みます。
TYPE B(頬の縦長毛穴)の人が買うもの
顔全体に伸ばす前提なので、色は明るすぎないほうを選びます。首との境目で色が切り替わると、そこで気づかれます。
TYPE A(丸い小鼻)の人が買うもの
部分用なので1本が長く保ちます。小鼻だけなら、ひと冬を越えても使い切らないことが多いです。
ORBIS Mr.(オルビス ミスター)
隠す側とスキンケア側が同じブランドでそろうので、どれとどれを重ねるかで迷いません。初めて買う人向けに、スキンケアのトライアルセット(医薬部外品)が公式で1,320円に設定されています。合わなかったときの損が小さいのが、最初の1つとしては大きい利点です。
オルビス公式で現在の価格を見る 価格・在庫は変わります。最新の条件は公式ページでご確認ください1年でいくらかかるか(公式の容量から計算した)
「毛穴を隠す」で検索した人の多くは、本当はその手前で迷っています。毎日のスキンケアを一式そろえるべきなのか、それとも今日の見た目だけ整えればいいのか。
これは金額を出すと決めやすくなります。各社の公式サイトには容量と使用回数(「約30日分」「約60回分」など)が書いてあるので、1年に何本要るかが計算できます。

出典:オルビス公式/ファンケル公式「無添加FDR アクネケアライン」(2026年10月21日に確認。いずれも税込・通常価格)
隠す側から入る
2,200円- 今日の夕方から効果が分かる
- 合わなければ損は1本ぶん
- 毛穴の大きさ自体は変わらない
減らす側から入る
年62,700円- 炎症があるならこちらが先
- 結果が出るまで時間がかかる
- 途中でやめると戻りやすい
人前に立つ予定が今週あるなら、答えははっきりしています。隠す側から入ってください。2,200円で今日の夕方から変わります。減らす側は時間のかかる話なので、並行して始めればよく、順番を入れ替える理由がありません。
隠す前に減らせる毛穴がある。炎症が出ているならそちらが先
ここまで「隠す側から入ってください」と書きましたが、ひとつだけ例外があります。赤くふくらんだニキビが同時に出ている場合です。
この状態で上から重ねても、赤みは色として残り、ふくらみは影として残ります。隠す道具は凹みをならすのが役目なので、出っぱりには向いていません。しかも触る回数が増えるぶん、状態が長引きやすくなります。
この場合に見るのは「医薬部外品」の表示です。これが付いている商品は、有効成分とその効能について国の承認を受けています。隠す側の4品には付いていませんでしたが、ニキビ向けのスキンケアには付いています。
公式の価格と容量:ファンケル アクネケアの4品
ニキビ向けで、公式サイトに容量と使用回数まで明記されているのがファンケルの「無添加FDR アクネケアライン」です。2026年10月21日に公式サイトで確認しました。
| 品名 | 区分 | 容量 | 使用回数 | 通常価格 | 定期便価格 |
|---|---|---|---|---|---|
| アクネケア 洗顔クリーム | 医薬部外品 | 90g | 約60回分 | 1,540円 | 1,460円 |
| アクネケア 化粧液 | 医薬部外品 | 30mL | 約30日分 | 1,650円 | 1,560円 |
| アクネケア ジェル乳液 | 医薬部外品 | 18g | 約30日分 | 1,650円 | 1,560円 |
| アクネケア エッセンス | 医薬部外品 | 8g | 約50回分 | 1,980円 | 1,880円 |
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出典:ファンケル公式「無添加FDR アクネケアライン」(2026年10月21日に確認。価格は税込)
公式の説明で、毛穴の話に直接つながるのは洗顔クリームの一文です。「キメ細かいクリーミィな泡で、毛穴蓋の原因となる角層や、毛穴詰まりを取り去ります」と書かれています。ファンケルはニキビのできかたを「毛穴蓋」という言葉で説明していて、バリア機能が乱れると角層が毛穴に蓋をするように溜まる、としています。
男女兼用のラインなので、メンズ向けという表示はありません。気にする人はいますが、中身は同じです。
減らす側から入ったほうがいい人
- 赤くふくらんだニキビが出ている
- 繰り返し同じ場所にできる
- すぐの予定はなく、数か月かけられる
隠す側から入ったほうがいい人
- 炎症はなく、凹みだけが気になる
- 今週〜来週に人前に立つ予定がある
- まず少ない金額で試したい
炎症が出ているときの1本目
ファンケル 無添加FDR アクネケア
4品そろえる必要はありません。まず洗顔クリーム1本から始めて、落ち着いてきたら足すかどうかを決めるほうが無駄が出ません。公式では、デリケートなニキビ肌のために防腐剤などの添加物に加えて、一般のニキビケアに使われる殺菌剤も使っていないと説明しています。
ファンケル公式で現在の価格を見る 価格・キャンペーンは変わります。最新の条件は公式ページでご確認ください塗る順番と量。厚塗りになる境目はここ
買ったあとに失敗する原因は、ほぼ量です。順番と量を決めておけば、初めてでも崩れません。
- 洗顔して、水分を残さず拭く
濡れたまま塗ると伸びすぎて、ムラになります。タオルで押さえるだけにして、こすらないでください。
- 保湿を先に入れて、1分置く
乾いた肌に直接のせると、粉をふいたように浮きます。1分だけ待つと、このあとの伸びが変わります。
- 下地は小豆1粒ぶんを顔全体に(TYPE B)
これが量の上限です。足りないと感じても足さず、内側から外側へ指で薄く伸ばしきってください。
- 部分用は米粒1つぶんを気になる所だけ(TYPE A)
のせたあと、指の腹で境目だけをトントンとぼかします。真ん中はこすらないこと。
- 首との境目を必ず確認する
顔だけ明るいと、横から見たときに気づかれます。あごの下まで指を滑らせて色の段差を消します。
30代がやりがちな外し方を4つ
- 足りない気がして2度塗りする
いちばん多い失敗です。影は重ねても薄くなりません。濃くなるのは塗った跡のほうです。1度塗って物足りなければ、量ではなく層(部分用)を変えてください。
- 皮脂を取りきろうとして洗う回数を増やす
TYPE Cの人がやりがちです。取りきった直後は減りますが、そのあと戻ります。洗う回数ではなく、塗ったものを保たせる側で考えるほうが結果が出ます。
- 毛穴パックで角栓を抜いてから隠す
抜いたあとの毛穴は、開いた状態がしばらく続きます。そこへ塗ると入り込んで、かえって目立つことがあります。抜くなら前日ではなく、予定のない日にしてください。
- 首と色を合わせずに顔だけ明るくする
正面の鏡では気づけません。買ったその日に、一度だけ横からスマホで撮って確認しておくと、以後ずっと失敗しなくなります。
どうしても今日中に何とかしたい、という日の最短手順
洗顔 → タオルで押さえる → 保湿を薄く → 1分待つ → 気になる所だけに部分用を米粒1つぶん → 境目だけぼかす。ここまでで5分かかりません。顔全体の下地は、時間がない日はむしろ省いたほうが失敗しません。
TYPE Cの土台:皮脂を止める側にいくらかかるか
TYPE C(朝は平気なのに昼過ぎから崩れる人)には、まだ答えを出していませんでした。ここが3層目です。
アパレルの店頭に立っていたころ、自分の顔がいちばん疲れて見えるのは閉店前でした。売り場の照明は商品をきれいに見せるために上から強く当たっているので、顔の凹凸がそのまま影になります。あのとき分かったのは、朝どれだけ丁寧に整えても、夕方に皮脂で浮いたら全部なかったことになる、ということでした。崩れない土台のほうが先だ、と考えるようになったのはそれからです。
同じオルビス ミスターのスキンケア側を、公式の価格と容量で並べます。こちらは隠す側と違い、3点とも「医薬部外品」の表示が付いています。
| 品名 | 区分 | 容量 | 通常価格 | 定期価格 | 1年ぶん(年4本) |
|---|---|---|---|---|---|
| フォーミングウォッシュ | 医薬部外品 | 120g | 1,650円 | 1,485円 | 6,600円 |
| エッセンスローション(ボトル) | 医薬部外品 | 180mL | 2,420円 | 2,178円 | 8,690円 |
| エッセンスローション(つめかえ) | 医薬部外品 | 180mL | 2,090円 | 1,881円 | 上の年額に含む |
| モイスチャライジングクリーム | 医薬部外品 | 50g | 2,420円 | 2,178円 | 9,680円 |
| クレンザー | 表示なし | 100g | 1,980円 | 1,782円 | 7,920円 |
| トライアルセット | 医薬部外品 | — | 1,320円 | — | — |
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出典:オルビス公式「ORBIS Mr.」(2026年10月21日に確認。価格は税込)。年額は公式の「1点あたり約90日分と換算」という記載から年4本として計算。エッセンスローションは2回目以降つめかえになるため、初回ボトル1本+つめかえ3本で計算しています。
ファンケルの4点(年62,700円)と比べると、同じ「毎日のケア」でも年額が倍以上ちがいます。理由は容量です。ファンケルの化粧液は30mLで約30日分なので年12本要るのに対し、オルビスは180mLで約90日分なので年4本で済みます。1本あたりの値段ではなく、1年に何本要るかで見ないと比べられません。
どちらが良いという話ではありません。炎症が出ている人は医薬部外品のニキビ用(ファンケル側)、炎症はなくテカリで崩れるだけの人は保湿とテカリ予防(オルビス側)です。目的が違います。
オルビスはトライアルセットを1,320円で出しています。合うかどうかはそれで分かります。年2万円を先に払う判断を、使う前にしないでください。
よくある質問
男がメイクしていると気づかれませんか?
下地とコンシーラー、両方買ったほうがいいですか?
隠すのを続けると毛穴が広がりますか?
毛穴そのものを小さくすることはできますか?
ニキビの上から塗っても大丈夫ですか?
まとめ:買うのは1つ。決めるのは毛穴の形
毛穴が目立つのは穴の色ではなく影でした。だから隠す側の道具は、穴を埋めるのではなく光を散らす役です。ここが分かれば、買うものは自動的に決まります。
- 頬の広い範囲が縦長に見えるなら、下地を1本
オルビス公式の通常価格で2,200円。顔全体に小豆1粒ぶんが上限です。
- 小鼻だけが丸くポツポツなら、部分用を1本
同じく2,200円。米粒1つぶんを置いて、境目だけぼかします。
- 昼過ぎから崩れるなら、先に土台
オルビスのトライアルセットが公式で1,320円。合うか確かめてから年2万円の判断をしてください。
- 赤くふくらんだニキビがあるなら、隠すより先に減らす側
医薬部外品の表示があるものを選びます。ファンケルの洗顔クリームは1,540円で約60回分です。
最後にもう一度だけ。最初から3層ぜんぶ買わないでください。1つ選んで、足りなければ足す。この順番を守るだけで、引き出しで固まる商品が出なくなります。
