※この記事に出てくるセカンドストリートの規定・数字は、すべて公式ヘルプ(help.2ndstreet.jp)を実際に開いて確認した記載です(調査時点のもので、条件は変わることがあります)。筆者は元アパレル販売員・元買取査定員で、古物商許可を持つ現役のファッションバイヤーです。買取金額の相場は公式に記載がないため、この記事では金額を書いていません。
口コミの金額が割れるのは、担当者の当たりはずれではなく店頭と宅配で基準そのものが違うから。公式がそう書いています。
セカンドストリートのスニーカー買取を調べると、「思ったより高かった」と「ほぼ値段が付かなかった」が同じ数だけ出てきます。公式ヘルプを読むと、その理由は推測しなくてもわかります。店頭はその地域の需要から、宅配は全国中古相場から金額を出すと明記されているからです。元査定員として、口コミを読む前に見るべき公式の記載と、下駄箱で確認する4点を整理します。
下駄箱で見る4点を先に見る口コミが割れるのは、評価基準が2つあるから
「安く買い叩かれた」「意外と付いた」。スニーカー買取の口コミは、同じ店の話とは思えないほど金額の印象が分かれます。ここで多くの人が「店員による」「運による」と結論づけてしまうのですが、公式ヘルプには金額の出し方そのものが書かれています。
まず、何を根拠に値段を付けているか。
出典:セカンドストリート公式ヘルプ「見積り金額はどのように算出していますか?」(help.2ndstreet.jp/調査時点)
つまり値付けは、過去の自社データと「いま」の中古相場の2階建てです。スニーカーは中古相場が動く速さが服より明らかに速いので、同じモデル・同じ状態でも、出した時期が違えば金額が変わります。口コミの金額が食い違うのは、まずここが理由です。
そしてもう1つ、見落とされがちな記載があります。
出典:セカンドストリート公式ヘルプ「店舗と宅配買取で買取価格は異なりますか?」(調査時点)
公式が「基準が違う」と自分で書いています。読み替えると、店頭と宅配は、同じ会社の別の値付けだということです。地域で人気のあるモデルなら店頭が強く、そうでないモデルは全国相場で見てもらったほうが有利になり得る。口コミを書いた人がどちらを使ったかで、感想は逆になります。
出典:セカンドストリート公式ヘルプ「見積り金額はどのように算出していますか?」「見積りは1点ずつしてもらえますか?」「古い物でも見積りしてもらえますか?」(調査時点)
査定していた側から言うと、カウンターで最もすれ違うのが「相場」という言葉でした。お客さんの言う相場はフリマアプリの出品価格で、こちら側の相場は売れた実績です。前者は売り手の希望が入っているので、必ず高く見えます。
査定台に出されたスニーカーで、持ち主が一番驚くのは金額よりも「これは買取できません」と言われたときでした。履かずに箱で保管していた人ほど強く驚きます。大事にしていたのに、という感覚と、ソールが先に寿命を迎えるという事実が、どうしてもつながらないんです。
公式が挙げる、メンズシューズの買取NG7項目
「いくらになるか」より先に確かめることがあります。そもそも買取の対象になるかどうかです。これは公式ヘルプに「買取ができないお品物:シューズ類(メンズ)」という専用ページがあり、7項目が並んでいます。
読むときのコツは、「著しく」が付いている項目と、付いていない項目を分けること。前者は程度で線が引かれているので家で手を打てる余地があり、後者は有無で判定されます。
| 公式が挙げる条件 | 線引き | 家で手を打てるか |
|---|---|---|
| ソールが著しく減っているもの、割れているもの | 減りは著しく/割れは有無 | × |
| 剥がれやベタつきのあるもの | 程度の記載なし | × |
| 左右のサイズが異なるもの | 有無で判定 | × |
| カビ、カビ臭があるもの | 程度の記載なし | × |
| たばこ、香水、体臭などのニオイ | 著しく付着しているもの | ○ 乾燥と消臭で程度が下がる |
| インソール等に着用跡が付いたもの | 著しく付いたもの | △ 洗えるインソールなら下がる |
| ヒールに目立つキズのあるもの | 目立つキズ | △ 汚れ由来なら落ちる |
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出典:セカンドストリート公式ヘルプ「買取ができないお品物:シューズ類(メンズ)」(調査時点)。「線引き」「家で手を打てるか」の欄は、公式の文面をもとに筆者が整理したものです。
7項目のうち、スニーカーで実際に引っかかるのは上の2つに集中します。ソールの割れと、ベタつき。どちらも程度の条件が付いていないので、該当したら家で何をしても結果は変わりません。
下駄箱から出して、4点だけ見る
公式の7項目を、スニーカー1足を手に取って確認できる形に畳みました。当てはまるものがあるかどうかだけ見てください。
1つでも当てはまったら、出しても値段は付きません
- ミッドソールを指で押すと、ぼろりと欠ける/細かいひびが入っている
- ソールの縁やロゴのラバーが浮いている、触るとねばつく
- 中敷きを外すと黒や緑の点が出る、鼻を近づけるとカビ臭がする
- 左右を並べるとサイズ表記が違う(片方だけ買い替えた記憶がある)
→ 0個なら出す価値があります。1個以上なら、公式の買取不可条件に当たるので箱に入れません。
「剥がれやベタつきのあるもの」は公式の買取不可条件で、程度の条件が付いていません。送っても返送されるだけで、宅配なら梱包の手間が無駄になります。公式も「汚れ、破れ、臭いなどにより通常の使用が困難なお品物につきましては、発送をご遠慮いただきますよう」と書いています。
寝かせて待つのは、スニーカーでは裏目に出る
服や時計では「置いておけば価値が上がる」が成り立つことがあります。スニーカーでそれをやると、公式の記載どおりに不利が重なります。
まず年数について、公式はこう書いています。
出典:セカンドストリート公式ヘルプ「古い物でも見積りしてもらえますか?」(調査時点)
ここで「例外があるなら待てばいい」と考えたくなります。ところがスニーカーには、服には無い事情があります。ソールは履かなくても劣化します。そして劣化の出方が、公式の買取不可条件とそのまま重なります。ソールの割れ、剥がれ、ベタつき。履かずに保管していた一足が、保管していたからこそ不可条件に当たるという順番です。
つまりスニーカーで待つと、2つの線を同時に越えていきます。年数の線(5年以上は安価)と、状態の線(割れ・ベタつきは不可)。前者は減額で済みますが、後者を越えると金額がゼロになります。迷っている一足があるなら、下げ幅の小さいうちに決めるのが理にかなっています。
店頭か宅配か。基準の違いで選ぶ
基準が2つあるとわかれば、選び方も決まります。公式の記載から読み取れる違いを並べます。
店に持ち込む
地域の需要- その地域の需要から金額を算出
- その場で結果がわかる
- 持ち運べる足数しか出せない
送って査定してもらう
全国中古相場- 全国中古相場を基準に算出
- 1回の申込で99点まで送れる
- 事前の概算は出してもらえない
出典:セカンドストリート公式ヘルプ「店舗と宅配買取で買取価格は異なりますか?」「見積り希望品は何点まで送れますか?」「写真やメールの情報で大体の見積り金額を教えてもらえますか?」(調査時点)。どちらが得かは品物によって変わるため、公式は優劣を示していません。
スニーカーに限って言えば、足数が2足以上あるなら宅配のほうが筋が通ります。理由は単純で、スニーカーは重くてかさばるからです。公式は1回の申込で99点までと明記していて、集荷も来ます。
宅配買取についての評価メーターです。公式ヘルプの記載をもとに筆者が整理したもので、公式が公表している評点ではありません。
セカンドストリートが向いている人
- 下駄箱に2足以上あり、まとめて処理したい
- プレミアの付かない定番モデルが中心
- 値段より「家から減らすこと」が目的
- 服やバッグも一緒に出したい
向いていない人
- 出す前に金額を知ってから決めたい
- 1足だけで、それが限定・コラボモデル
- 1点ずつ金額の内訳を確認したい
- その日のうちに現金化したい(宅配の場合)
出す前にやること。公式の文言に沿って3つだけ
公式は手入れについて、はっきりした書き方をしています。
出典:セカンドストリート公式ヘルプ「買取の前にクリーニングは必要ですか?」(調査時点)
「やらなくてもいいが、やらないと安くなる」という条件です。お金をかける必要はないけれど、手は動かしたほうがいい。そこで、公式の不可条件に直接ひもづく作業だけに絞ります。
- 中敷きを外して、カビと臭いを確認する
「カビ、カビ臭があるもの」は程度の条件が付かない不可項目です。ここで見つかったら、その一足は箱に入れません。見つからなければ次へ進みます。
- アッパーの汚れを落として、完全に乾かす
「ニオイが著しく付着しているもの」は程度で線が引かれています。洗って陰干しすれば程度は下がります。濡れたまま箱に入れるとカビ側に転ぶので、乾燥まで含めて1工程と考えます。
- ソールの縁を指で一周なぞる
最後にベタつきと浮きを確認します。ここで引っかかったら、前の2工程をやっても結果は変わりません。該当しなかった一足だけを箱に入れます。
1と2で使うものは、家にある中性洗剤でも足ります。それでも落ちない黄ばみや、ミッドソールのスレを戻したいときに使うのがスニーカー専用のクリーナーです。公式の言う「汚れや使用感」を自分で下げられる範囲は、ここまでです。
- 箱と替え紐があるなら一緒に入れる
公式の不可条件に「必要不可欠な付属品が欠品しているもの」という項目があります(ラグジュアリーブランドの記載)。スニーカー単体では必須とされていませんが、揃っているものを外す理由はありません。
- 300円未満になりそうな一足を混ぜない
公式は「1点300円以上は1品ずつのご提示、300円未満はまとめてのご提示」とし、まとめ提示の品は「個別での承認・返品対応は、規約に基づきお受けいたしかねます」と書いています。くたびれた一足を足すと、その1足だけ返してもらうことができなくなります。
- 本人確認書類を申込ごとに用意する
公式は「弊社規約により『ご本人確認書類』はお申込み毎に必要となります」としています。以前に出したことがあっても省略できません。
出典:セカンドストリート公式ヘルプ「見積りは1点ずつしてもらえますか?」「まとめて見積りされたアイテムは個別に返品してもらえませんか?」「本人確認書類は必要ですか?」「買取ができないお品物:ラグジュアリーブランドその他」(調査時点)
売らない一足は、不可条件に落ちないように置く
診断で引っかからなかったけれど、まだ手放すか決められない一足もあるはずです。その場合にやることは1つで、公式の不可条件のうち「カビ、カビ臭」だけは置き方で防げます。湿気を抜いて、下駄箱に閉じ込めないことです。
逆に言えば、ソールの割れとベタつきは置き方では止められません。防げるものだけ防いで、防げないものは期限と考える。これが、売る・売らないを先延ばしにしないための線引きです。
よくある質問
セカンドストリートのスニーカー買取は、口コミ通り安いのですか?
ソールがベタついているスニーカーは買い取ってもらえますか?
売る前にスニーカーを洗ったほうがいいですか?
ナイキやアディダスは、タグや付属品がないと買取できないのですか?
まとめ
スニーカー買取の口コミが割れる理由は、公式ヘルプを読めば推測せずにわかりました。店頭は地域の需要、宅配は全国中古相場。値付けの基準そのものが2つあります。そこに「リアルタイムの中古相場」という時間の軸が乗るので、同じモデルでも出した人と時期で感想が変わります。
だから口コミを集めるより先に、下駄箱から出して4点を見るほうが早い。ソールの割れとベタつき、カビ、左右のサイズ。1つでも当たれば公式の買取不可条件なので、金額の話に進む前に終わります。当たらなければ、汚れを落として乾かして、2足以上あるなら宅配に回す。それで公式の記載に沿った最善になります。
公式は「5年以上経過しているアイテムにつきましては、安価でのお見積りになります」と書いています。そしてソールは履かなくても劣化し、劣化すれば「剥がれやベタつき」という買取不可条件に落ちます。待つほど下がるだけでなく、ゼロになる側へ近づく品物です。
