筆者は元アパレル販売員で、いまはブランド古着の買取業を営んでいます。統計の数字は厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」で確認したものです。年齢・勤続年数以外の条件はそろえていない平均どうしの比較です。
未経験から正社員を狙うなら、「正社員かどうか」より「どの職種の正社員か」を先に決めてください。
正社員になること自体は、それほど難しくありません。難しいのは、正社員になったあとに給料が上がる場所を選ぶことです。統計を見ると、正社員以外は30代前半から50代前半までの20年で月6,400円しか増えません。正社員は同じ20年で11万2,200円増えます。
その差がどこから来るのかを見る正社員と正社員以外で、伸び方がまったく違う
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」雇用形態別・年齢階級別。所定内給与額(2025年6月分)。賞与は含みません。
ここが未経験からの転職でいちばん大事なところです。入口の金額が同じでも、10年後・20年後がまったく違います。
未経験で正社員になるのは、そんなに難しくない
意外に思われるかもしれませんが、正社員という枠に入ること自体のハードルは、それほど高くありません。
小売は、正社員以外の人員で店を回す設計になっている業界です。逆に言えば、正社員の枠は空きやすい。販売経験があれば、同じ業界の正社員求人は現実的な選択肢になります。
同じ統計で、販売店員(男)の年収換算は459.3万円です。その他の営業職業従事者(男)は689.0万円で、平均年齢43.1歳と43.5歳、勤続13.2年と14.6年とほぼ同じ。正社員かどうかとは別に、職種そのものの差があります。
先に決めるのは、職種のほう
順番を間違えないでください。「正社員になる」を先に置くと、職種を選ぶ余裕がなくなります。
- まず、どの職種の正社員かを決める
販売のままか、営業へ出るか、業界に残って本社・EC・バイヤーへ行くか。ここで金額の天井が決まります。
- 次に、その職種の未経験求人を探す
求人票の「未経験OK」が、業界の未経験なのか職種の未経験なのかを確かめてください。
- 最後に、賃金の下限を見る
未経験OKの求人ほど下限が低く設定されています。上限だけ見ると提示額で驚きます。
販売員だったころ、同じフロアに正社員と契約社員が混ざっていました。やっている仕事はほとんど同じです。違ったのは評価のたびに条件が動くかどうかでした。有期だと、更新の面談が事実上の唯一の場になります。正社員になる意味は、そこの回数の差だと思っています。
いま契約社員・派遣なら、知っておくこと
2021年4月から全ての企業で、基本給・賞与・手当などに正社員との不合理な待遇差を設けることは禁止されています。正社員との待遇の違いと、その理由について、事業主に説明を求めることができます。
正社員を目指すとき、先に確かめること
- いまの会社に正社員登用の制度があるか(実績も)
- 登用の条件が明文化されているか
- その正社員がどの職種になるのか
- 登用後の賃金テーブルが公開されているか
→ 制度があっても実績がゼロなら、外に出るほうが早いことがあります。
いま登録できるサービス
ここまでの内容を踏まえて、実際に求人を見られるサービスを挙げます。どれも登録と相談は無料です。最新の条件は各社の公式ページでご確認ください。
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