コムデギャルソンのADとは?品番でシーズンを特定する方法|実物のタグで解説

当ページのリンクには広告が含まれています。

筆者はブランド品買取専門店で査定業務に1年半従事し、現在は古物商としてドメスティックブランドの売買を行っています。この記事に出てくるタグの写真は筆者が所有する実物を撮影したものです。品番の読み方はコムデギャルソンが公表しているものではなく、査定台で実物を見て確認した対応をまとめたものです。ライン名は公式サイトの店舗一覧で確認しました(確認日:調査時点)。

CONCLUSION

タグの「AD2013」は、そのアイテムが2013年のものという意味ではありません。シーズンを決めているのは品番の2文字目です。

実際に筆者の手元にある HOMME DEUX のチノパンは、タグに AD2013 と書かれていますが、中身は2014SS(2014年春夏)のアイテムです。なぜズレるのか、どこを見れば年式が決まるのかを、実物の写真で順に見ていきます。

ADと品番の関係を見る

目次

結論:ADの数字は「シーズンの年」ではない

古着店やフリマアプリでコムデギャルソンを見ていると、洗濯表示のそばに「AD2013」「AD2016」といった表記が印字されています。ここが年式だと思って買うと、ときどき1年ズレます。

筆者が持っているチノパンがまさにそれで、タグには AD2013 と書かれていますが、品番から判断すると2014SS(2014年春夏)のアイテムです。つまりADの数字は、そのアイテムが店頭に並んだシーズンの年とイコールではありません。

○
VERDICT 見るのはADではなく「品番」です

ADは大まかな目安にしかなりません。春夏か秋冬かまで特定したいなら、洗濯表示に印字された品番の2文字目を読んでください。

補足:ADが何の略なのかについては、コムデギャルソンが意味を公表しているページを確認できませんでした。ネット上では「Anno Domini(西暦)の略」とする説明をよく見かけますが、公式の記載を確認できていないため、この記事では意味の断定は避けます。確認できるのは「ADの数字とシーズンの年は一致しないことがある」という実物での事実だけです。

実物のタグで確認する(筆者所有のHOMME DEUX)

言葉で説明するより写真が早いので、実物を載せます。COMME des GARCONS HOMME DEUX(紳士ライン)の麻100%のチノパンで、サイズはSです。見るべき場所は3か所あります。

COMME des GARCONS HOMME DEUXのタグ。品番DM-P062とAD2013の表記が確認できる1 2 3
  1. 織りネーム(ブランドタグ) ここでラインが分かります。この個体は「HOMME DEUX / COMME des GARCONS」。本体のコムデギャルソンとは別のラインです。
  2. 品番 DM-P062 洗濯表示の上段にあります。年式を決めるのはこの3文字で、順に「ライン・シーズン・アイテム」を表しています。
  3. AD2013 洗濯表示の右側。ここだけ見て「2013年の服」と判断すると、この個体の場合はズレます。

買取の査定台でいちばん多かった質問が「これ何年のものですか?」でした。お客様はADの数字を見て答えを言うのですが、品番と突き合わせると合わないことがある。査定額は年式より状態とライン、そのシーズンの人気で決まるので、ここを勘違いしたまま売ると損した気分になります。先に自分で読めるようにしておくのが得です。

REAL EXPERIENCE — ブランド品買取専門店で査定業務に1年半従事

品番3文字の読み方

品番「DM-P062」のうち、意味を持つのはハイフンの前後にある3文字です。この個体なら D・M・P の3つ。1文字ずつ見ていきます。

先に大事なこと:この対応表はコムデギャルソンが公表しているものではありません。筆者が査定業務で実物を見て確認した範囲をまとめたものです。公式の資料として扱わず、あくまで目安としてお使いください。

①1文字目 = ライン

ギャルソンは傘下のラインが非常に多く、同じ「ギャルソン」でも本体と紳士ラインでは価格帯も作りも違います。1文字目がその識別です。

頭文字 ライン
G COMME des GARCONS
H COMME des GARCONS HOMME
P COMME des GARCONS HOMME PLUS
T tricot COMME des GARCONS
D COMME des GARCONS HOMME DEUX
J JUNYA WATANABE COMME des GARCONS
W JUNYA WATANABE COMME des GARCONS MAN

← 横にスクロールできます

写真の個体は頭文字が D なので HOMME DEUX。織りネームの表記とも一致します。ラインはタグを見れば分かるので、1文字目は答え合わせに使う程度で十分です。

②2文字目 = シーズン(いちばん重要)

ここが年式を決めます。筆者が確認できた範囲では、この品番の形式が使われ始めたのが2008SSで、そこから A・B・C…とアルファベット順に半期ずつ進みます。

2文字目 シーズン 2文字目 シーズン
A 2008SS H 2011AW
B 2008AW I 2012SS
C 2009SS J 2012AW
D 2009AW K 2013SS
E 2010SS L 2013AW
F 2010AW M 2014SS
G 2011SS

← 横にスクロールできます

写真の個体は2文字目が M なので2014SS。タグには AD2013 と印字されているのに中身は2014年春夏、というズレはここで確定します。

この表は筆者が実物で確認できた2008SS〜2014SSの範囲だけを載せています。Mより先は確認できていないため、意図的に伸ばしていません。中古市場には「RO-P013/AD2024」のように、A=2008SSから順に数える並びでは説明がつかない品番も実在します。表を勝手に延長すると、この記事でいちばん役に立つ部分の信頼が落ちるので、確認できていないところは書かない方針にしています。

③3文字目 = アイテムの種類

ハイフンの後ろの1文字目は、何の服かを表しています。ここは素直に英語の頭文字です。

文字 アイテム
P パンツ(Pants)
T Tシャツ・カットソー(T-shirt)
J ジャケット(Jacket)

← 横にスクロールできます

「DM-P062」なら D(HOMME DEUX)・M(2014SS)・P(パンツ)。つまり2014年春夏のHOMME DEUXのパンツと読めます。実物もチノパンなので、ここも一致します。

公式で確認できる「いまのライン」の一覧

品番の対応表は公式が出していませんが、どのラインが現在あるのかは公式サイトの店舗一覧で確認できます。百貨店に入っているショップが「ライン名」で並んでいるためです。確認した時点で掲載されていたのは次のとおりです。

ライン名(公式の店舗一覧の表記) ひとこと
Comme des Garçons 本体。青山・丸の内に路面店がある
Comme des Garçons Comme des Garçons 名前が2回続くライン。通称コムコム
Comme des Garçons Girl 渋谷パルコ・梅田阪急などに展開
Homme 銀座三越に単独のショップがある
Black(BLACK Comme des Garçons) 新宿伊勢丹・札幌パルコ・福岡岩田屋など
Junya Watanabe / Junya Watanabe Man/Homme レディースとメンズでショップが分かれている
Noir Kei Ninomiya 比較的新しいライン。主要百貨店に展開
Tao 新宿伊勢丹・渋谷パルコ・大阪高島屋など
Comme des Garçons PLAY ハートのロゴのライン。PLAY BOXという形で展開
CDG / Trading Museum Comme des Garçons いずれもGYRE・丸の内などの自社店舗
Pocket / Multiple / Parfums 服以外・複合の業態として掲載されている

← 横にスクロールできます

出典:COMME des GARÇONS 公式サイト「STORES」(調査時点で確認)

補足:上の品番表に出てくる HOMME DEUX・HOMME PLUS・tricot は、この店舗一覧には単独のショップ名としては出てきませんでした。HOMME DEUX については筆者所有の実物の織りネームで表記を確認しています。

フリマアプリで買う前に、出品者に聞くこと

個人間取引でギャルソンを買うなら、商品写真だけで判断しないでください。品番とADが写った写真を1枚もらうだけで、年式もラインも確認できます。偽物を避けるうえでも効きます。

  1. 洗濯表示の写真を依頼する

    「洗濯表示のタグを、品番とADの部分が読めるように1枚撮っていただけますか」と送れば十分です。応じてもらえない出品者は、その時点で見送る判断材料になります。

  2. 品番の1文字目と織りネームが一致するか見る

    織りネームが HOMME DEUX なのに品番の頭文字が D でない、といった食い違いがないかを確認します。

  3. 2文字目でシーズンを特定する

    上の表の範囲内なら、ここで春夏・秋冬まで決まります。範囲外なら「ADの年から前後1年」くらいの幅で考えます。

  4. 商品説明の年式と突き合わせる

    出品者が「AD2013なので2013年のものです」と書いているときは、品番から読むと1年ズレている可能性があります。悪意ではなく、よくある勘違いです。

2つ以上あてはまるなら、質問してから買う

  • 洗濯表示の写真が出品されていない
  • 商品説明の年式がADの数字そのまま書かれている
  • ラインの表記が「コムデギャルソン」だけで、どのラインか書いていない
  • 相場に対して明らかに安い

→ 2つ以上なら、タグ写真を1枚もらってから判断してください。聞くだけなら無料です。

メルカリで現在出ているギャルソンは、ここから確認できます。

メルカリでコムデギャルソンを見る タグ写真が載っている出品を選ぶのが失敗しないコツです

買うとき・売るときの出口

買う:ショップごとに在庫の性格が違う

同じギャルソンでも、楽天市場とYahoo!ショッピングは中古・並行の専門店が多く、Amazonは比較的新しいものが中心です。年式を指定して探したいなら、品番そのもので検索するのがいちばん早いです。

※価格・在庫は各ショップでご確認ください。リンクには広告が含まれます。

売る:年式が分かっていると、話が早い

査定に出すときは、年式そのものが値段を決めるわけではありません。効くのは状態とラインと、そのシーズンの人気です。ただし「どのラインの、いつのものか」を売り手が把握していると、査定士とのやり取りが早く済み、アーカイブとして評価してもらえる確率が上がります。リサイクル店に一律で引き取られるのと、ドメスティックブランドを評価できる店に出すのとでは差が出る部分です。

専門店に出したほうがいい

  • 本体・HOMME PLUS・JUNYA WATANABE
  • コレクションラインのアーカイブ
  • 状態がよく、タグが残っている

急ぐなら近場でもいい

  • PLAYのTシャツなど流通量が多いもの
  • ダメージや汚れが目立つ
  • 今日中に現金化したい

ギャルソンを売るならどこがいいか比べる

ADとは何の略ですか?
コムデギャルソンが意味を公表しているページは確認できませんでした。「Anno Domini(西暦)の略」とする説明をよく見かけますが、公式の記載を確認できていないため、この記事では断定していません。確認できるのは、ADの数字とアイテムのシーズンの年が一致しないことがある、という実物での事実です。
AD2013と書かれていたら2013年のアイテムですか?
とは限りません。筆者所有のHOMME DEUXのチノパンは、タグにAD2013と印字されていますが、品番の2文字目がMなので2014SS(2014年春夏)のアイテムです。春夏か秋冬かまで特定したいときは、品番の2文字目を見てください。
品番はどこに書いてありますか?
洗濯表示のタグの上段です。「品番」という文字のとなりに、DM-P062のような英数字で印字されています。織りネーム(ブランドタグ)ではなく、素材やサイズが書かれている白いタグのほうを見てください。
この読み方は他のブランドでも使えますか?
使えません。コムデギャルソンの品番に限った読み方です。ブランドごとに体系がまったく違うので、イッセイミヤケやマルジェラにはそれぞれ別の見方があります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次