※この記事に出てくるメゾン マルジェラの情報は、すべて公式サイト(www.maisonmargiela.com)を実際に開いて確認した記載です(調査時点のもので、内容は変わることがあります)。筆者は元アパレル販売員・元買取査定員で、いまは現役のファッションバイヤー兼古物商です。記事の後半で紹介する買取サービス「オーラリアン」は当メディア運営者が運営しているため、その旨を先に開示しておきます。
タグに並ぶ0〜23の数字のうち、丸で囲まれている1つが、その品のラインを示しています。財布やリングに多い「11」はアクセサリーラインです。
ここまでは公式サイトの記載で確認できます。一方で、ネット上に出回っている「⓪=〇〇、④=〇〇」という数字の意味一覧は、公式サイトのどこにも見当たりませんでした。この記事では、公式が自分の言葉で書いていることだけを使って、手元のタグを自分で読めるところまで説明します。
タグの数字は「ライン番号」。丸が付いた1つだけを見る
マルジェラのアイテムの内側には、0から23までの数字が印字された白いラベルが縫い付けられています。数字がずらりと並んでいるので初めて見ると戸惑いますが、見るところは1か所だけです。丸で囲まれている数字を探してください。それが、その1点が属するラインです。

このナンバリングコードについて、公式は次のように説明しています。
出典:Maison Margiela 公式「メゾン マルジェラについて」(調査時点)
つまりこのラベルは、ブランド名を大きく見せるためのタグではなく、「この品はメゾンのどのラインのものか」を示す索引だということです。ロゴを出さずに所属を示す——ブランドロゴを表に出さないメゾンらしい仕組みが、そのままタグの形になっています。

「11に丸」はアクセサリーライン。財布・リング・キーリングがここ
検索でいちばん多く聞かれるのが、この11です。答えははっきりしています。
公式オンラインストアの「ナンバリング リング」の商品説明に、「アクセサリーラインを示す11の数字が縁取られたデザイン」とはっきり書かれています。財布・革小物・リング・キーリングなど、身につける小物はここに入ります。
面白いのは、マルジェラがこの「11」という数字自体をデザインのモチーフにしていることです。ラベルの中の数字にとどまらず、リングの表面にナンバリングの刻印を並べ、そのうち11だけを縁取る——タグの仕組みをそのまま製品の意匠に変換しています。手元にあるリングの11が縁取られているなら、それは偶然ではなく、公式が意図した仕様です。
出回っている「数字の意味一覧」は、公式で裏が取れなかった
ここが、この記事でいちばん正直に書いておきたいところです。
「マルジェラ 数字 意味」で検索すると、⓪は手仕事、①は女性のためのコレクション、④は女性のためのワードローブ、22は靴……といった一覧がたくさん出てきます。この記事も以前は、出典を書かないままその一覧を載せていました。今回書き直すにあたって公式サイトを1ページずつ確認しましたが、0〜23の各数字が個別に何を指すのかを列挙したページは、見つけられませんでした。
| 項目 | 公式サイトの記載 | 扱い |
|---|---|---|
| ナンバリングコードの導入時期 | 1997年にマルタン・マルジェラが導入、と明記 | 書ける |
| 数字の範囲と役割 | 0から23までが、それぞれ異なるラインを示すインデックス、と明記 | 書ける |
| 11の意味 | 商品説明に「アクセサリーラインを示す11の数字」と明記 | 書ける |
| MM6の位置づけ | 公式サイト上で Maison Margiela とは別カテゴリのラインとして展開 | 書ける |
| 0・1・4・10・14・22 などの個別の意味 | 該当する記載を見つけられなかった | 書かない |
| ブランド名変更の経緯とデザイナー交代 | 「メゾン マルジェラについて」に記載を見つけられなかった | 書かない |
← 横にスクロールできます
買取の査定でも同じで、タグの数字は「本物かどうか」の判定材料にはなりません。数字は真贋の証明ではなく、ラインの索引です。ここを混同したまま数字だけで判断すると、見誤ります。
4本の白いステッチは、そのラベルを外側から留めている糸
マルジェラといえば、背中や袖に見える4つの白い糸。これが何のための糸なのかも、公式に説明があります。

出典:Maison Margiela 公式「メゾン マルジェラについて」(調査時点)
つまり装飾ではなく、機能そのものが表に出ているディテールです。内側のラベルを留めるための糸が、たまたま外から見えるだけ。縫い目や裏地といった本来隠れる構造をあえて見せるというメゾンの姿勢が、いちばん短く現れているのがこの4本です。
実用面でひとつ。この4本は切っても構わない糸として作られていて、外すとラベルごと外れます。ただし売るときのことを考えるなら、切らずに残しておいてください。理由は最後の章で書きます。
手元の1点を読む手順
- 内側のラベルを探す
ウェアなら背中の内側、財布や革小物なら内側のポケット付近。外側に4つの白い糸が見えていれば、その裏にラベルがあります。
- 丸で囲まれた数字を1つ見つける
0から23まで並んでいるうち、囲まれているのは1つだけです。そこがその品のライン。11なら、アクセサリーラインの品です。
- MM6と書かれていないか確認する
MM6 Maison Margiela は公式サイト上でも別カテゴリのラインとして展開されています。同じ「マルジェラ」でも別ラインなので、相場も別物として考えます。
- 数字を真贋判定に使わない
数字はラインの索引であって、本物である証明ではありません。判断に迷う個体は、数字ではなく縫製・素材・付属品で見るのが確実です。
11のライン①:財布が「使いにくい」と言われる理由
「マルジェラ 財布 使いにくい」で検索して来られた方も多いと思います。公式オンラインストアの財布・革小物を一通り確認したところ、使いにくいと感じる原因の大半は、品質ではなく「型の選び違い」でした。
マルジェラの財布はどれも見た目が近く、名前も「4ステッチ〇〇」で揃っています。ところが中身の構成はまったく違います。公式の商品説明から、何が入るのかだけを抜き出すとこうなります。
| 型(公式表記) | 札入れ | 小銭 | カード | 参考価格 |
|---|---|---|---|---|
| 4ステッチ ジップアラウンドウォレット | あり | ジップコインコンパートメント | スロットあり | 108,900 |
| 4ステッチ バイカラー 三つ折り ウォレット | 三つ折り | ジップコインコンパートメント | スロットあり | 79,200 |
| 4ステッチ クリップウォレット | マネークリップ | ジップコンパートメント | スロットあり | 80,300 |
| 4ステッチ カードホルダー | なし | なし | 前後両面から収納 | 51,700 |
← 横にスクロールできます
出典:Maison Margiela 公式オンラインストア「メンズ 財布&革小物」(価格は調査時点。色や素材によって変わります)
選んで満足しやすい人
- キャッシュレス中心で、現金は予備だけ
- ロゴが出ない財布を探している
- 持ち物の点数を減らしたい
「使いにくい」となりやすい人
- 小銭をよく使う(カードホルダーには小銭入れがない)
- お札を折りたくない(クリップウォレットはマネークリップ)
- カードを10枚以上持ち歩く
いちばん多いのが、カードホルダーを「薄い財布」だと思って買ってしまうケースです。公式の説明どおり、これは前後両面からカードを収納するホルダーで、札入れも小銭入れもありません。現金をまったく持たない人には最小構成として理想的ですが、そうでない人には財布の代わりになりません。
もうひとつ、クリップウォレットはクラック加工を施したレザーが使われています。表面がひび割れたような質感は加工によるもので、傷んだわけではありません。ただ、新品同様の状態を保ちたい人にとっては気になる仕上げなので、質感の好みは実物で確かめてから決めるのが安全です。
11のライン②:リングは「ナンバリング」が定番
リングも同じ11のラインです。公式オンラインストアのメンズ・ジュエリーを見ると、リングは大きく2系統に分かれていました。
ナンバリング リング
¥62,700〜
- シルバー925のバンドリング
- 幅3mm / 4mm / 6.5mm 展開
- 11の数字が縁取られる
- マット・セミマット仕上げ
クラスター リングなど
¥105,600
- 真鍮ベースにパラジウムカラーコーティング
- ジルコニアを配した装飾的な意匠
- ほかにシュヴァリエ・チェーン型も
- 存在感は強め
出典:Maison Margiela 公式オンラインストア「メンズ ジュエリー リング」(価格は調査時点)
30代のメンズが最初の1本に選ぶなら、ナンバリング リングの3mmか4mmが扱いやすい幅です。理由は単純で、シルバー925の細めのバンドはスーツの袖口から出ても浮かず、他のアクセサリーと喧嘩しないからです。6.5mmになると単体で主張が出るので、他を外して1本で見せる使い方になります。
- 幅は3mm〜4mmから試す
ジュエリーを普段つけない人ほど、細い幅のほうが日常に入りやすいです。慣れてから太い幅に足していくと失敗しません。
- マット仕上げは指紋が目立ちにくい
公式の説明でも「マット仕上げ」「セミマット仕上げ」と分かれています。鏡面より扱いが楽なのはマット側です。
- 刻印の向きを覚えておく
ナンバリングの刻印は外側に並びます。11の位置を手の甲側に合わせるか内側にするかで、見え方がかなり変わります。
数字以外にも、メゾンには「読み方」がある
ナンバリングと4本の白いステッチのほかに、公式が自らコードとして説明しているものがいくつかあります。マルジェラを1点持つと必ず出会う言葉なので、まとめておきます。
タビ(Tabi)— 1988年から続く二股のシューズ
公式は「1988年に誕生したメゾン マルジェラの象徴的なスプリットトゥシューズ」で、「15世紀の日本の伝統的な足袋に着想を得ており、コレクションごとに新たな解釈が加えられてきました」と説明しています。日本の履物が出発点であることを、公式が明言している数少ないアイテムです。
アーティザナル — オートクチュールを指す名前
公式によれば「アーティザナル」という名称は「オートクチュール」を意味し、一点ずつ手作業で仕立てるメゾンの設計思想に根ざしています。2012年よりシャンブル・サンディカル・ドゥ・ラ・オートクチュールの正式メンバーとして、パリでシーズンごとにコレクションを発表しているとのことです。
ビアンケット — 白く塗り重ねる技法
公式は「ブラシストロークをあえて残しながら白く塗り重ね、表面を空白のキャンバスのように変化させるホワイトペイントの技法」と説明しています。1989年にマルタン・マルジェラが中古家具を白く上塗りしてスタジオ用の家具に変えたことが始まりとされています。マルジェラの店舗やアイテムに白が多い理由は、ここにつながっています。
MM6 Maison Margiela — 別ラインとして展開
公式サイトでは Maison Margiela と MM6 Maison Margiela が別カテゴリとして分かれており、それぞれにコレクションページが用意されています。同じ「マルジェラ」でもラインが違うので、探すときも売るときも別物として扱ってください。
出典:Maison Margiela 公式「メゾン マルジェラについて」および公式オンラインストアのカテゴリ構成(いずれも調査時点)

売るときは、タグと白い糸を切らないでください
ここからは元査定員としての話です。マルジェラを手放すとき、査定額に効くのはナンバリングラベルの有無です。
マルジェラは古着市場でラインごとに相場が分かれるブランドです。ラベルが残っていれば「どのラインの、どのカテゴリの品か」がその場で判断でき、値段が付きやすくなります。逆にラベルが無い個体は、状態が良くてもノーブランド扱いに近づきます。
- ラベル・タグ・白い糸をそのまま残す
いちばん効きます。切ってしまった場合でも、外したラベルが手元にあるなら一緒に出してください。
- 付属品をそろえる
財布やリングは箱・保存袋・ギャランティの有無で差が出ます。紙袋1枚でも評価対象になることがあります。
- まとめて出す
1点だけより、複数点まとめたほうが査定は伸びやすい傾向があります。他ブランドが混ざっていても構いません。
オーラリアン
当メディア運営者が運営するブランド古着買取です。ドメスティックブランドとアーカイブの評価が得意で、マルジェラのようにラインと年式で相場が分かれるブランドを、まとめて見るのに向いています。送料・査定料・キャンセル料は無料です。
無料査定を申し込む ※当メディア運営者が運営するサービスです
RECLO(リクロ)
ハイブランドの宅配買取。バッグや財布などの革小物を、点数が多い状態でまとめて出したいときに使いやすいサービスです。まず金額だけ知りたい、という段階でも査定だけ申し込めます。
RECLOで査定を申し込む 申込・査定は無料
よくある質問
マルジェラのタグの数字は何を意味していますか?
11に丸が付いているのはどういう意味ですか?
タグの数字で本物かどうか見分けられますか?
マルジェラの財布はなぜ使いにくいと言われるのですか?
4本の白いステッチは切ってもいいですか?
まとめ
マルジェラのタグの数字について、公式サイトで確認できたのは次の3つでした。
逆に、各数字の意味を並べた一覧は公式に見当たらなかったので、この記事では書いていません。手元の1点を読むのに必要なのは、一覧を暗記することではなく、丸が付いた数字を1つ見つけることだけです。それさえ分かれば、財布もリングも同じ11のラインだと自分で確かめられます。
そして最後にもう一度。白い糸とラベルは切らないでください。身につけているあいだは所属の印で、手放すときは値段の根拠になります。
