メンズの白髪予防シャンプーは存在しません|言える効能を数えたら白髪はゼロでした

当ページのリンクには広告が含まれています。
白髪予防シャンプーは存在しない

この記事の効能表示の話は、厚生労働省が出している通知の本文を実際に開いて、そこに列挙されている項目を数えたものです。商品の情報は、マンダム「ルシード」の公式サイトの商品ページに書かれている文章から直接読みました。まとめサイトや他社ブログは使っていません。公式で確認できなかったことは書いていません(確認日は本文の出典に書きました)。価格は楽天市場の調査時点の実売価格で、変動します。筆者は元アパレル販売員で、いまはファッションバイヤー兼古物商です。

CONCLUSION

白髪を予防するシャンプーは、売っていないのではなく制度上つくれません。

シャンプーが表示できる効能は、国の通知で項目まで決まっています。化粧品なら頭皮・毛髪に関するもので16項目、医薬部外品の薬用シャンプーならたった4項目。そのどちらにも「白髪」という語は1つも出てきません。だから選ぶときに見るのは、パッケージに書かれた言葉ではなく、裏面の【効能・効果】の欄になります。

言える効能の全部を見る

「白髪 予防 シャンプー」で探しても、決め手が出てこない理由

こめかみに1本、前髪に2本。30代に入ると、ある日いきなり視界に入ってきます。染めるのはまだ大げさな気がする。でも増えてからでは遅い気がする。そこで多くの人が考えるのが「増える前に止められないか」です。毎日使うシャンプーを変えるだけで済むなら、これほど楽な方法はありません。

この感覚は、まったく珍しいものではありません。ルシードを出しているマンダムが、白髪が気になる35〜54歳の男性8,574人に調査をしています。

白髪を気にしている約半数35〜54歳の男性8,574名のうち
気にしながら対処していない約半数踏み出せない理由は負担と手間
薬用シャンプーで言える効能4項目白髪に関するものは0

出典:マンダム「ルシード」公式サイト 40才からの体の変化とは/男の白髪(2023年3月・白髪が気になる男性 35〜54歳 8,574名・マンダム調べ/2026年9月25日にページを確認)。公式ページの本文は「約半数」という表記なので、この記事でもそれ以上細かくは書きません。効能の項目数は後述の厚生労働省通知から数えたものです。

半分の人が気にしていて、その半分が何もしていない。踏み出せない理由として公式が挙げているのは「髪や頭皮への負担が大きそう」「染める作業が面倒くさそう」の2つです。だからこそ「洗うだけ」に期待が集まります。

ところが、いざ探しはじめると決め手が出てきません。「白髪ケア」と書かれた棚に並んでいるのは染めるものばかりで、予防をうたった商品にたどりつけない。これは検索の仕方が悪いのではなく、そういう商品が制度上つくれないからです。順番に見ていきます。

シャンプーが言っていい効能は、全部で数えられる

ここが、この記事でいちばん持ち帰ってほしいところです。日本で売られているシャンプーは、どんな効能を表示していいかが国の通知で項目まで列挙されています。自由に書いていいわけではありません。

シャンプーが表示できる効能の一覧。化粧品は頭皮・毛髪に関する16項目、薬用シャンプーは4項目で、どちらにも白髪に関する効能はない
2つの厚生労働省通知に列挙されている項目を、原文のまま書き出したもの(2026年9月25日に確認)

シャンプーは、法律上の扱いで2種類に分かれます。パッケージに「医薬部外品」と書いてあるかどうかが見分け方です。書いていなければ化粧品、書いてあれば医薬部外品(いわゆる薬用化粧品)になります。

区分パッケージの表示効能の決まり方言える効能の数白髪に関する効能
化粧品のシャンプー表示なし通知の別表第1に列挙された範囲から選ぶ全56項目
(頭皮・毛髪は16)
0
薬用シャンプー医薬部外品承認審査の留意事項で範囲が示されている40

← 横にスクロールできます

出典:厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年7月21日 薬食発0721第1号)別表第1/同「薬用シャンプー及び薬用リンスの承認審査に係る留意事項について」(平成26年5月2日 薬食審査発0502第1号)別添1(7)。いずれも2026年9月25日に通知の本文を確認しました。

化粧品のほうは、56項目のうち頭から髪にかかわるものが(1)から(16)までの16項目です。清浄にする、すこやかに保つ、はり・こしを与える、うるおいを与える、しなやかにする、クシどおりをよくする、つやを保つ、フケ・カユミを抑える、水分・油分を補い保つ、裂毛・切毛・枝毛を防ぐ、髪型を整え保持する、帯電を防止する。以上です。

薬用シャンプーはさらに絞られていて、通知の原文はこうなっています。

薬用シャンプーの効能又は効果の範囲は、「ふけ・かゆみを防ぐ」「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ」のほか、以下に掲げるもののうち、目的に応じて設定すること。・毛髪・頭皮を清浄にする ・毛髪・頭皮をすこやかに保つ(又は毛髪をしなやかにする)

合わせて4つ。これが上限です。「医薬部外品」と書いてあるほうが強そうに見えますが、言える効能の数でいえば化粧品より少ない。そして56項目を通して読んでも、4項目を読んでも、髪の色に関する項目は1つも出てきません。

×
VERDICT 「白髪を防ぐシャンプー」という効能の商品は、つくれません

効能は列挙された範囲から選ぶ仕組みなので、そこに無い効能は設定できません。売れないから出していないのではなく、そもそも出せないということです。探し続けても見つからないのはこのためです。

これは「白髪予防と書いてある商品はすべて違法だ」という話ではありません。個別の商品がどう表示しているかを判断できる立場ではないので、この記事では制度の側だけを書いています。読者としてやることは1つで、パッケージのキャッチコピーではなく、裏面の【効能・効果】の欄を読むことです。

実物で確かめる。医薬部外品のシャンプーに何が書いてあるか

通知の話だけだと遠い感じがするので、実際に売られている商品の表示と突き合わせます。メンズのスカルプシャンプーとして定番の、ルシード薬用スカルプデオシャンプーです。

BRANDLUCIDO
区分医薬部外品
販売名薬用スカルプデオシャンプーX
本体容量450ml

公式サイトの商品ページに載っている【効能・効果】は、次の3つです。

商品の【効能・効果】欄(公式の原文)通知の4項目のどれか
毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ2つ目にそのまま一致
ふけ・かゆみを防ぐ1つ目にそのまま一致
毛髪・頭皮を清浄にする3つ目にそのまま一致
白髪に関する記載 → 無し

← 横にスクロールできます

出典:マンダム「ルシード」公式サイト 薬用スカルプデオシャンプー(2026年9月25日に商品ページを確認)

一字一句、通知の範囲に収まっています。医薬部外品ですら、白髪には触れられません。これがこの記事の答えです。

同じシリーズのコンディショナーも見てみると、【効能・効果】は「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ。ふけ・かゆみを防ぐ。毛髪・頭皮を健やかに保つ」。やはり薬用リンスの範囲どおりで、白髪はありません。

メーカー自身の白髪ページには何が書いてあるか

ルシードは「40才からの体の変化とは」という読み物のページを持っていて、そのうち1本が「男の白髪」です。ここに用意されている道は染める・ぼかすの2つだけで、予防という項目がありません。白髪染めでパサつく理由(キー成分である活性化した過酸化水素が、染料を発色させると同時に髪のメラニンを分解してしまう)まで自社で説明していますが、生えてくるのを止める話は出てきません。日本ヘアカラー工業会の一般向けQ&Aも同じで、白髪に関する設問は「白髪用と黒髪用のヘアカラーは何が違うか」「黒髪用を白髪に使っていいか」といった染める話だけです。
出典:ルシード 男の白髪/日本ヘアカラー工業会 一般の方からのよくあるご質問(いずれも2026年9月25日に確認)

では何を買うか。「頭皮の効能」で選び直す

白髪予防という軸が使えないとわかった以上、シャンプーに払うお金はいま実際に困っていることに向けたほうが確実です。30代に入って頭まわりで起きるのは、白髪だけではありません。

2つ以上あてはまるなら、買うべきは白髪ケアではなく薬用シャンプーです

  • 夕方、自分の頭のニオイがふと気になる
  • 肩に白いものが落ちている日がある
  • 洗った日の夜にはもう頭皮がかゆい
  • 髪より先に頭皮がベタつく

→ これらは、薬用シャンプーが効能として掲げていいことそのものです。つまり狙って選べます。

ここが制度の使いどころです。効能の欄に書ける項目が限られているということは、逆にいえば書いてある項目は国の承認を通っているということでもあります。だから裏面を読めば、その商品が何をする商品なのかがはっきりわかります。

ルシード 薬用スカルプデオシャンプー
MANDOM LUCIDO / 医薬部外品

薬用スカルプデオシャンプー

1,180円

楽天市場・調査時点の価格 ★4.4(5件のレビュー)

公式が挙げている特徴は、無香料・無着色・パラベンフリー・ノンシリコーン処方。抗炎症成分でふけ・かゆみを防ぎ、殺菌成分でニオイの発生を防ぐという構成です。容量は本体ボトル450ml、つめかえ用380ml、大容量のつめかえ684ml、ウェブ限定のつめかえ760mlがあります。

ルシード 薬用ヘア&スカルプコンディショナー
MANDOM LUCIDO / 医薬部外品

薬用ヘア&スカルプコンディショナー

980円

楽天市場・調査時点の価格 ★5.0(14件のレビュー)

価格・レビューはいずれも楽天市場の調査時点のものです。ルシードの公式ページには希望小売価格の記載がないため、定価は書いていません。

洗い方も公式に書いてあるとおりに揃えておきます。ここは自己流にしても得がないところです。

  1. 髪をよくしめらせる

    いきなりシャンプーを付けません。先にお湯で十分に濡らします。

  2. 適量を手に取り、十分に泡立てる

    頭の上で泡立てず、手のひらで泡にしてから乗せます。

  3. 指の腹で頭皮・毛髪をマッサージするように洗う

    爪を立てません。洗うのは髪ではなく頭皮です。

  4. 後頭部と生えぎわを念入りに

    公式が名指しで挙げているのがこの2か所。鏡で見えないぶん、すすぎ残しが起きます。

  5. よくすすぎ流す

    洗う時間より、すすぐ時間のほうを長く取ります。

出典:ルシード 薬用スカルプデオシャンプー「使い方」(2026年9月25日に確認)

薬用スカルプシャンプーを買う価値がある人

  • ニオイ・ふけ・かゆみのどれかが実際にある
  • 1,000円前後で毎日のものを入れ替えたい
  • 裏面の表示を根拠に選びたい

買っても期待が外れる人

  • 白髪が増えるのを止めたい
  • いま見えている白髪を目立たなくしたい
  • 頭皮に困りごとが何もない

白髪そのものは「染める側」で対処する

予防で止められない以上、白髪への対処は生えてきたものをどうするかに切り替わります。ここから先は目的で道が分かれるので、それぞれの記事に譲ります。この記事の役割は、入口で方向を決めるところまでです。

やりたいこと使うもの読む記事
どれを買うかを最初から決めたい法律上の4分類から選ぶ白髪染めの4種類と放置時間
風呂のついでに済ませたいカラーリンス/カラートリートメントシャンプーの後3分で決まる
洗いながら少しずつ色を入れたい色をのせるシャンプー公式表記は10〜15回
白髪の黄ばみが気になる紫のカラーシャンプー紫シャンプーは黒くしない

← 横にスクロールできます

補足:染める側に進むときは、ここでも区分の確認が効きます。ヘアカラー(酸化染毛剤)は医薬部外品で、使用前に毎回パッチテストが必要です。一方カラーリンスやカラートリートメントは化粧品の染毛料で、パッチテストの指示がありません。同じ棚に並んでいても法律上の扱いが違います。
○
RECOMMEND 迷ったら、まず何もしないという選択もあります

マンダムの調査で「気にしているが対処していない」が約半数だったのは、放置しているというより、負担と手間を見て保留にしている人が多いということです。数本の段階なら、無理に染めるより頭皮の状態を整えておくほうが、後で染めたときの仕上がりにも効きます。

まとめ:買う前に裏面を1行読む

この記事でやったことは単純で、国の通知に列挙されている効能を数えて、実際の商品の表示と突き合わせただけです。それだけで「白髪予防シャンプー」という選択肢が存在しないことがはっきりします。

  1. 効能は自由に書けない

    化粧品は56項目、薬用シャンプーは4項目。列挙された中から選ぶ仕組みです。

  2. どちらにも白髪は無い

    「防ぐ」が付くのは裂毛・切毛・枝毛、ふけ、かゆみ、汗臭など。髪の色は対象外です。

  3. 見るのは裏面の【効能・効果】

    表のキャッチコピーではなく、この欄に書いてあることがその商品の仕事です。

  4. 白髪は染める側で対処する

    予防で止める道が無いので、生えたものをどうするかに切り替えます。

白髪予防と書いてあるシャンプーを見かけますが、あれは何ですか?
個別の商品がどう表示しているかを、この記事で判断することはできません。確実なのは、シャンプーが設定できる効能は通知に列挙された範囲に限られていて、そこに白髪に関する項目が無いということです。買う前に裏面の【効能・効果】の欄を読み、そこに何と書いてあるかで判断してください。
医薬部外品と書いてあるシャンプーのほうが白髪に効きますか?
効能の面では変わりません。薬用シャンプーが設定できる効能は「ふけ・かゆみを防ぐ」「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ」「毛髪・頭皮を清浄にする」「毛髪・頭皮をすこやかに保つ(又は毛髪をしなやかにする)」の4つで、白髪に関するものはありません。医薬部外品が向いているのは、ふけ・かゆみ・ニオイに実際に困っている場合です。
頭皮ケアをしても白髪にはまったく意味がないということですか?
この記事で確認できたのは「白髪を予防するという効能を表示できる商品は無い」というところまでです。頭皮ケアが白髪にどう関係するかは、公的機関や学会の資料で確認していないため書いていません。確実に言えるのは、ふけ・かゆみ・ニオイに対しては効能が用意されていて、狙って選べるということです。
白髪が数本だけなら、抜いてしまってもいいですか?
抜いた場合に何が起きるかについて、公的な資料で確認できていないのでこの記事では答えを出しません。確実なのは、染める側には目的別の選択肢が用意されていることです。数本の段階なら、急に黒くせず少しずつ目立たなくするタイプが選べます。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次