※この記事に載せた実物の写真は、すべて筆者が購入した個体を自分で撮影したものです。採寸値も筆者が実際に測った数値です。商品名・カラー名・定価は、商品に付いていたシュプリームの下げ札(プライスタグ)の表記をそのまま採用しました。いっぽうで発売日・カラー展開数・混用率は、記事作成時点でシュプリーム公式サイトに該当ページが残っておらず確認できなかったため、あえて書いていません。タグに入る登録番号の意味は、米国FTCとカナダ競争局(Competition Bureau Canada)の公式ページで確認しています。筆者は元アパレル販売員・元買取査定員で、古物商として中古衣料を扱っています。中古の価格は変動するため、最終確認は各ショップでお願いします。
バンダナボックスロゴを写真で見るなら、下げ札とサイズタグの裏です。カナダ製のボックスロゴには、国の制度で決まった2つの登録番号が刷られています。
ロゴの刺繍や生地の厚みは、出品写真では判断できません。それより先に見るべきなのは「ラベルに何が書かれていなければならないか」のほうです。筆者が購入した1着の下げ札とタグを、順番に拡大していきます。
届いた状態と、下げ札に残っていた定価
筆者が購入したのは、杢グレー地にネイビーのバンダナ柄ボックスロゴが入った1着です。届いたときは透明の袋に入ったままで、下げ札が付いた未使用の状態でした。

この下げ札が、いまとなってはいちばん価値のある資料になりました。公式サイトには過去シーズンの商品ページが残っていないため、発売当時の表記が確認できる数少ない物的な記録です。拡大します。
1 2 3- 商品名
Bandana Box Logo Hooded Sweatshirt通称ではなく、これが正式な品名です。中古を検索するときはこの綴りで探すと精度が上がります。 - カラー名とサイズ
Heather Grey/Large「グレー」ではなくヘザーグレーが正式なカラー名です。 - 定価
¥27,000+税税抜きの表記である点が重要です。税込の金額ではありません。
発売当時の消費税率10%で計算すると、支払い額は29,700円だったことになります。この数字は、あとで中古の相場と比べるときに効いてきます。
実物のタグはこうなっている|4か所を拡大する
ここからが本題です。まず首まわりのラベルから見ていきます。
1 2- 赤のボックスロゴラベル 白文字の「Supreme」の右肩に®(登録商標マーク)が入ります。ラベルは面で縫い付けるのではなく、両端を縫い込む形で付いています。
- たたみ込まれた側章 ラベルの右側から出ている小さなタブにMADE IN CANADA。首ラベルを正面から撮った写真では見落としやすい位置です。
裏地は起毛になっていて、写真でも白く毛羽立っているのが分かります。次に、脇の内側に付いているサイズタグです。ここが要で、めくった裏側に情報が載っています。
3 4- サイズタグの表 赤地に白でLarge、その下にMADE IN CANADA。原産国はここにも出ています。
- サイズタグの裏 めくるとRN 101837とCA 38135の2つの番号。この記事でいちばん伝えたいのはこの2行です。
RNとCAは何の番号か|公式で確認した
この2つはシュプリームが独自に振った管理番号ではありません。どちらも国の機関が発行する事業者の登録番号で、衣料品のラベル表示のルールとして決められているものです。それぞれの公式ページで確認しました。
| RN番号 | CA番号 | |
|---|---|---|
| 発行する機関 | 米国 連邦取引委員会(FTC) | カナダ競争局 |
| もらえる事業者 | 米国内の製造・輸入・流通業者(米国外の企業には発行されない) | カナダの製造・加工・輸入・販売業者 |
| 形式 | 接頭辞「RN」+数字(例:RN 00003) | 「CA」+5桁(例:CA00000) |
| ラベル上の役割 | 社名の代わりに表示してよい | 社名と住所の代わりに表示してよい |
| 手元の個体 | RN 101837 | CA 38135 |
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出典:米国FTC「Threading Your Way Through the Labeling Requirements Under the Textile and Wool Acts」/カナダ競争局「CA Identification Number」(いずれも記事作成時点で確認)
番号が2つ並んでいる理由も、これで説明が付きます。カナダで作り、米国の会社が売るという流れなので、両国の制度にそれぞれ対応した表示が必要になるわけです。
原産国が「表」で、番号が「裏」なのは偶然ではない
FTCの同じページには、ラベルのどの面に何を書くかまで書かれています。輸入品は加工・製造された国を表示する必要があり、原産国はラベルの表面に出すこと。いっぽうで混用率と製造者・販売者の identity(=社名やRN番号)は、ラベルの裏面でよいとされています。
手元の個体は、まさにそのとおりの作りでした。表に Large と MADE IN CANADA、裏に RN と CA。タグの表裏の構成そのものが、制度に沿って設計されているということです。デザインを真似ることはできても、この構成まで理解して作られているかは別の話になります。
タグで分かることと分からないことの線引きについては、イッセイミヤケの品番を扱った記事でも同じ結論になりました。あわせて読むと、タグの限界がつかみやすいと思います。
出品写真で見る順番と、Lサイズの実測値
中古でしか手に入らないアイテムなので、判断材料は出品写真だけになりがちです。見る順番を決めておくと早いです。
- 下げ札が残っていれば、まずそこを読む
品名・カラー名・定価の3点が一致するか。未使用品の出品なら最優先で確認します。
- 首ラベルの®と原産国を見る
「Supreme」の右肩に登録商標マークがあるか。たたみ込みのタブに MADE IN CANADA が出ているか。
- サイズタグをめくってもらう
裏にRNとCAの2行があるか。この記事で挙げた中では、いちばん再現されにくい場所です。
- 最後に刺繍と生地を見る
順番としては最後です。写真の明るさと解像度に左右されるので、ここだけで判断しないほうが安全です。

Lサイズを実際に測った数値
公式の寸法表は確認できなかったので、筆者が手元のLサイズを平置きで測った数値を載せます。実測なので、個体差とメジャーの当て方で多少前後します。
身幅62cmに対して着丈69cmなので、横に広く、丈は短めのバランスです。ボックスロゴのパーカーが今でも支持されているのは、この比率で体の線を拾わないからだと思っています。細身のパンツと合わせると上下の差がはっきり出ます。

開封から着用までの様子は動画でも残してあります。生地の落ち感は写真より動画のほうが伝わります。
定価と、いまの中古価格を並べる
下げ札の定価が分かっているので、中古価格がどこまで動いたかを具体的に出せます。
発売時に定価で買えた人はごく一部で、現在は中古の流通価格だけが実勢になります。調査時点で楽天市場に出ていた、同じヘザーグレーの個体がこちらです。
フリマアプリにも出ます。出品数が多いぶん価格の幅も広いので、タグの写真が揃っている出品だけに絞って見るのが結局いちばん早いです。
着ていないなら、置いておくより動かしたほうがいい
買取の現場にいた立場で言うと、スウェット素材は保管しているだけで評価が落ちます。起毛の裏地はつぶれますし、プリントや刺繍まわりは折りジワの位置から傷みます。箱に入れておけば価値が保たれる、という種類のアイテムではありません。
着る予定がないまま1年以上たっているなら、状態が良いうちに相場を確認しておくほうが現実的です。下げ札や袋が残っているなら、必ず一緒に出してください。未使用の証明になるので、査定額が変わります。
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